子供の教育/アクティブラーニング・PISA型学力

学力だけじゃない!子供が幸せになるために必要な力(2ページ目)

知識を問う「学力」だけが、将来子供が社会で活躍出来る人財になるために必要な力とは限りません。注目すべき能力は、「身につけた知識や技能を社会生活で活用出来る力」です。この力は、社会人基礎力やPISA型学力などという呼び名で、近年注目されつつあります。知識を詰め込む教育方法ではなく、学んだ知識を学校生活や家庭生活の中で使用する場面を多く持たせることがこの力を伸ばすポイントとなってきます。

森 大輔

執筆者:森 大輔

子供の教育ガイド

社会人基礎力•PISA型学力を育てるためには?

では、どのようにすればそれらの力を育てることが出来るのでしょうか。結論からお伝えしますと、これらの力を育てるのには、そういった力が必要となる場面を数多く経験することが大切です。公立の学校でもそういった場面は増えつつありますが、まだまだ不十分なのが現状です。まずはご家庭で、学校で学んだことを応用出来る機会を作り出してあげてましょう。

例えば、
  • 1日のスケジュールを朝起きたら立てさせ、寝る前に振り返りをさせる。
  • 夕食に必要な材料をインターネットやレシピ本などを使って調べさせ、買う必要のあるものやその量•値段などをリストアップし、買い物に行かせる。
  • 家族旅行に行く時に、場所•交通手段•予算•アクティビティ•スケジュールなどを決めて家族旅行のしおりを作ってもらう。
  • 子供新聞の記事内容を要約し、教えてもらう。
  • 子供会などの地域活動や学校の委員会活動やクラブ活動などに積極的に参加させる。
など、学んだ知識を活用出来る場面は、日常生活の色々なところに転がっています。


また、読解力•分析力•創造力•表現力などを磨くために有効なツールを身につけておくことも将来役に立つでしょう。

その一つの方法がPISA調査のランキングで常に上位に位置している、フィンランドで実際に行われている教育法です。例えば、カルタ(マインドマップ)と呼ばれる図を使い、情報を論理的に整理したり、組み合わせて新しいものを生み出したりする授業が行われています。

カルタ(マインドマップ)例

カルタ(マインドマップ)例



また、子供に対して「なぜ?」という問いかけを頻繁にし、物事を論理的に理解•説明することも重視されています。

こういったツールや問いかけを日常生活の中で使用することによって、より効果的に社会人基礎力やPISA型学力を身につけることが出来るでしょう(フィンランドの教育方法については別途記事を書かせていただく予定です)。


子供の将来の幸せのためには何が必要なのか?

目の前の成績を上げることや、受験合格といった短期中期の目標だけを教育の目的にするのではなく、長期的な視野に立つことも大切です。

「将来子供の夢を叶えるために、本当に必要なことは何なのか。」

是非この機会にご家庭の教育方針について、様々な角度からお考えいただければと思います。
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