緻密さとユルさを合わせ持ったハマカーンの漫才
最後に、見事優勝を果たしたハマカーンについて。二席演じた漫才は、メタな部分こそなかったものの、これまでツッコミ役だった神田が、妙なリアリティのあるユルキャラを前面に出したことで、新たな面白さが生まれました。相方の浜谷は、これまでのボケキャラを維持しながらツッコミに回るという離れ業が功を奏しました。4分間という短いやり取りが、驚くほどの緻密さで組み立てられていることに気付かされ、漫才というものの奥深さに改めて感動を覚えてしまいます。
2012年の「THE MANZAI」は、ハマカーンの優勝で幕を閉じました。しかし今回は参加12組すべてが面白かった。ネタがスベったコンビが1組もいなかったように思います。そこで、ネタの良し悪しをあげつらうよりも、全体の印象を主観たっぷりに語ってみたいと思います。