12組による漫才頂上決戦

2012年を締め括る漫才の祭典「THE MANZAI 2012」が、奇しくも日本の命運を決する総選挙と同じ12月16日に開催されました。最終決戦の場に立ったのは、テンダラー、ウーマンラッシュアワー、ハマカーン、オジンオズボーン、トレンディエンジェル、NONSTYLE、磁石、千鳥、スーパーマラドーナ、アルコ&ピース、笑い飯。そしてワイルドカードとして、当日選ばれたエルシャラカーニを加えた計12組によって頂上決戦が繰り広げられたのです。

これまでM-1やキングオブコントをレビューしてきた時には、1組1組のネタを逐一取り上げてきました。今回も当初はそうするつもりでしたが、最高顧問のビートたけしの「誰でも良かった気がする」という発言を聞いて、気が変わりました。もちろんこれは否定的な意味ではなく、ここに来るまでの血のにじむ様な努力が、各々のネタの中から伝わってきたからこその言葉でしょう。

ということで、今回は1つ1つあげつらうのではなく、練りに練りこまれた漫才をまとめて堪能したことで、思い浮かんだ事柄について書き留めていくことにします。

漫才の中で漫才を語る「メタ漫才」

まず全体的な感想として、ここ最近の主流に成っていた「コント漫才」が半減したように感じました。例えコント部分に入っても、ショートコント形式でボケのバリエーションを連発する(テンダラー、NONSTYLEなど)タイプが大半だったのでは。

それに変わって、台頭してきたのがメタ漫才と呼びたくなるパターン。2人がボケやツッコミを応酬して漫才をやっていることを前提にして、そのうえで漫才を行うというものです。

言葉で説明するとややこしいのですが、要するに今回アルコ&ピースがやったネタが完璧な「メタ漫才」でした。そのほか、漫才の途中で「ボケ禁止」と言い出したNONSTYLEもメタの要素がありますし、今回の出演者以外ではオードリーの「嫌いだったらお前と一緒に漫才やってないよ」という台詞等が典型的なメタ漫才ですね。