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THE MANZAI 2012に見る「メタ漫才」の研究(3ページ目)

2012年の「THE MANZAI」は、ハマカーンの優勝で幕を閉じました。しかし今回は参加12組すべてが面白かった。ネタがスベったコンビが1組もいなかったように思います。そこで、ネタの良し悪しをあげつらうよりも、全体の印象を主観たっぷりに語ってみたいと思います。

広川 峯啓

執筆者:広川 峯啓

お笑い・バラエティ番組ガイド

緻密さとユルさを合わせ持ったハマカーンの漫才

最後に、見事優勝を果たしたハマカーンについて。二席演じた漫才は、メタな部分こそなかったものの、これまでツッコミ役だった神田が、妙なリアリティのあるユルキャラを前面に出したことで、新たな面白さが生まれました。

相方の浜谷は、これまでのボケキャラを維持しながらツッコミに回るという離れ業が功を奏しました。4分間という短いやり取りが、驚くほどの緻密さで組み立てられていることに気付かされ、漫才というものの奥深さに改めて感動を覚えてしまいます。

笑いながら考える、考えながら笑う

よく、面白い漫才をわざわざ細かく分析することは、「下衆の極み」ならぬ野暮の極みだと言われます。確かに何も考えなくても爆笑できるのが、良い漫才の特徴だとは思いますが、そこに施された工夫や企みを読み解くことこそが、漫才全体の価値をより高めることなるんじゃないでしょうか。と、堅く信じて、これからも笑いに一々理屈を付けて行きたいと思ってます。
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