パリの国鉄駅! 7つの駅の紹介
駅、と言ってもフランスの駅は2種類の呼び名に分けられています。都市の地下鉄ネットワークであるメトロ(地下鉄)の駅(スタシオン/station)と都市間を結ぶ国鉄駅(ガール/gare)。今回はパリと地方、ヨーロッパの近隣諸国を結ぶ国鉄駅を解説します。フランスの首都であり、地理的にも中心であるパリには7つの国鉄駅があり、行き先によって利用する駅が違います。パリの各国鉄駅が始発/終点となっていて、それぞれイルドフランス、地方、ヨーロッパ近隣諸国(イギリス、ベルギー、オランダ、ドイツ、スイス、イタリア、スペイン)まで行く事ができます。ちなみにどの駅も向かって左が長距離、右が短距離の電車となるように横一列にホームが並んでいます。
各国鉄駅間のアクセスは北駅ー東駅(徒歩5分)、リヨン/ベルシー駅ーオーステルリッツ駅(徒歩10分)以外はメトロ、バスまたはタクシーでの移動になります。タクシーは駅を出たら目の前に乗り場があります。では、パリの7つの国鉄駅をそれぞれ紹介していきましょう。
<目次>
- サンラザール駅(Gare st Lazare)8区
- 北駅(Gare de nord)10区
- 東駅(Gare de l'est)10区
- リヨン駅(Gare de Lyon)12区
- ベルシー駅(Gare Bercy)12区
- オーステルリッツ駅(Gare d'Austerlitz)13区
- モンパルナス駅(Gare Montparnasse)15区
サンラザール駅(Gare st Lazare)8区
オペラ座やギャラリー・ラファイエット、プランタンなどのショッピング街のすぐ北に位置し、モネの作品にもなっているサンラザール駅は、パリから北西方面に行く電車が発着する駅。2012年には新しくスーパーやカフェ、ブティックなど80店舗が入る駅ナカも完成し、より便利になっています。 4月から10月のみオープンしているモネの家があるジヴェルニーへは、サンラザール駅からの出発です。在来線でヴェルノンまで約50分、バスに乗り換えて約15分で到着します。
ちなみに人気の観光地モンサンミッシェルはノルマンディー地方ですが、TGVで行く場合ブルターニュ地方のレンヌまたはドル・ド・ブルターニュ経由となり、出発はサンラザール駅ではなくモンパルナス駅からになるので注意。
主な行き先:ノルマンディー地方(ジヴェルニー、ルーアン、オンフルール、カン、バイユー、ドーヴィル、ルアーヴル)
乗り入れている電車:TGV、在来線、transilien(イルドフランスのネットワーク)
北駅(Gare de nord)10区
モンマルトルの丘を下った10区に位置する北駅は、その名の通りパリより北方面に発着する電車のターミナル駅。アミアンやリールなど北の地方都市の他に、パリ-ロンドン間を最短2時間13分で結ぶユーロスター、またパリ-ブリュッセル間を約1時間20分、パリ-アムステルダム間を約3時間20分で結ぶタリスなどの国際線もここ北駅からの発着になります。
ちなみにユーロスターでロンドンに行く場合はユーロ圏外に出ることになるので、TGVやタリスのようにそのまま電車に乗り込むことができません(タリスの行き先であるベルギーやオランダはユーロ圏になるので、出国手続きは必要なし)。まずは駅入口を入って左にある階段を上がり、1階奥にある改札を通って出国手続きを行います。税関は行列ができていることもあるので、出発から約1時間~30分前には着くようにしておきましょう。
主な行き先:ピカルディー地方(アミアン)、ノール地方(リール) ヨーロッパ:イギリス(ロンドン)、ベルギー(ブリュッセル、ブルージュ、アントワープ)、オランダ(アムステルダム)
乗り入れている電車:TGV、在来線、transilien、ユーロスター、タリス