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冬はチーズフォンデュ!おすすめのチーズ&レシピ5選

チーズを使った代表料理、チーズフォンデュ。そのフォンデュ用にまずおすすめなのが、スイスのグリュイエールとエメンタール。 また、それ以外にもフォンデュにぴったりなチーズはいろいろあります。今回はチーズフォンデュにおすすめしたい定番チーズからマニアックなチーズ、フォンデュに合うワインまでいろいろご紹介します。

小笠原 由貴

執筆者:小笠原 由貴

チーズガイド

チーズフォンデュにぴったりなチーズとレシピ!

寒くなってくると特に食べたくなるチーズフォンデュ。ご存知の通り、たっぷりとチーズを使ったスイスを代表する料理です。その魅力はなんと言っても、とろーりとろけたアツアツチーズの美味しさと、簡単に作れるところ。

今回はチーズフォンデュに向いているチーズやレシピをいくつかご紹介。人が集まった時、みんなでとろーりチーズを囲むのも、楽しく美味しい時間です。チーズフォンデュの道具やフォンデュに合うおすすめのワインも最後にご紹介します。

チーズフォンデュ

チーズフォンデュ

<チーズフォンデュにおすすめなチーズ&レシピ5選>

まずは基本!エメンタール&グリュイエールのフォンデュ

フォンデュ用に最も一般的なのが、スイスのグリュイエールチーズとエメンタールチーズ。 独特の風味と軽い味わいのエメンタールに、コクのあるグリュイエールをフォンデュに加えることで、より深みのある味わいになります。まずは、この2つのチーズを使った基本的なフォンデュのレシピをご紹介しましょう。

<材料(2人分)>

チーズフォンデュ

冬はチーズフォンデュが楽しい季節

・エメンタール         200g
・グリュイエール      200g
・白ワイン           約100cc
・にんにく                 1片
・コーンスターチ     小さじ1
・バゲット              1/2本
・好みの茹で野菜     適宜

<作り方>

1.エメンタールとグリュイエールは、1cm角くらいのサイコロ状にカットします。

2.にんにくの皮を剥いて半分にカットし、フォンデュ鍋の内側に切り口をこすり付けて香りを移します。残ったにんにくもそのまま鍋に入れてしまいましょう。白ワインとコーンスターチを入れて良く混ぜてから火にかけ、沸騰したらチーズを加えます。絶えずゴムべらで混ぜながら加熱し、チーズがすべて溶けてなめらかになり、グツグツと沸いたらチーズのベースのできあがり!お好みで、すりおろしたナツメグや胡椒を加えても美味です。

カットしたバゲットはもちろん、茹でたじゃがいも、にんじん、ブロッコリー、カリフラワー、アスパラ等の野菜やソーセージ等の好みのものにたっぷりつけていただきましょう!

なお、チーズはグリュイエールだけでも美味しくできあがります。また、チーズは溶かすと驚くほどたくさん食べれてしまうので、一人当たり200g以上用意しましょう。

<使用するチーズ>
●エメンタール(Emmentaler)

日本では「エメンタール」という名で親しまれているスイスのハードタイプチーズ。大きな穴「チーズアイ」が特徴。また世界最大のチーズとしても知られています。

    エメンタールチーズ(Emmental)

    エメンタール(Emmental)

  • タイプ:ハードタイプ
  • 原産地:スイス、ベルン州
  • 原料乳:牛乳
  • 熟成期間:最低5ヶ月
  • 大きさ・形:直径80~100cm、高さ16~27cm、重さ80~120kg
  • 旬:通年

●グリュイエール(Gruyere)

スイスとフランスの国境地域で作られている大型ハードタイプ。世界的に良く知られた、美味しく人気のあるチーズです。

    グリュイエールチーズ(Gruyere)

    グリュイエール(Gruyere)

  • タイプ:ハードタイプ
  • 原産地:スイス西部
  • 原料乳:牛乳(無殺菌乳)
  • 熟成期間:最低5ヶ月
  • 固形分中脂肪分:最低45%
  • 大きさ・形:重さ25~40kgの円盤形
  • 旬:通年

コンテを使ったフォンデュ

グリュイエール&エメンタールを使った基本のチーズフォンデュと全く同様の作り方で、ちょっと贅沢に“コンテ”だけを使ってもとても美味しく出来上がります。コンテを選ぶ時は、熟成8か月くらいの若めのものがおすすめ。しっとりと水分が多いのできれいに溶けやすく、熟成の長いものに比べてお値段若干リーズナブルです。
コンテ

コンテ

【関連記事】
「コンテ」フランスで最も愛されているチーズ


ヴァシュラン・フリブルジョワとレティヴァを使ったフォンデュ

聞き慣れない名前のチーズですが、実はこれ、私が最も美味しいと思っている組み合わせ。二つのチーズを合わせる割合は、モワティエ・モワティエ。フランス語で「半分半分」の意味で、同量ずつが黄金バランスです。

作り方はほぼ基本と同じですが、このチーズたちを使う場合はコーンスターチ不要。入れなくても分離せず、きれいに溶けてくれます。

なかなかにマニアックなスイスチーズで入手困難ですが、チーズ専門店には置いてあるお店もあるので、それぞれを店舗やWebショップで購入し、自分でブレンドしても良いでしょう。また、シュレッドされ、モワティエ・モワティエ状態でミックスされた商品(その名も「モワティエ・モワティエ」)も季節限定でありますので、それを使うととても手軽で便利です。
ヴァシュラン・フリブルジョワとレティヴァを使ったフォンデュ

ヴァシュラン・フリブルジョワとレティヴァを使ったフォンデュ

<使用するチーズ>
●ヴァシュラン・フリブルジョワ(Vacherin Fribourgeois)

むっちりしなやかなセミハードタイプなので、加熱に向いた溶けやすいチーズ。チーズフォンデュを考えたと言われている、フリブール地方の修道士、Vaccarinusの名前(時と共に「Vacherin」に変化しましたが)をチーズ名に冠しています。熟成期間や生産場所等によって、「Classic」や「Mountain」等、6種類のタイプに分けられます。
  • タイプ:セミハードタイプ
  • 原産地:スイス、フリブール州、ベルン州
  • 原料乳:牛乳
  • 熟成期間:最低9~25週間
  • 大きさ・形:直径30~40cm、高さ6~9cm、重さ6~10kgの円盤形
  • 旬:通年
ヴァシュラン・フリブルジョワ

ヴァシュラン・フリブルジョワ

●レティヴァ(L'Etivaz)
作られるのは、5月~10月の初めまで。標高1000~2000mのアルプスの放牧地で青草を食んだ牛のミルクのみが使われます。そのミルクを銅釜に入れて薪の炎で温め、レティヴァ村の共同熟成庫のエピセアの板の上で5ヶ月以上熟成……。今なお、スイスのチーズ作りの原風景を見せてくれる伝統的なチーズです。チーズフォンデュには熟成期間5ヶ月ほどの若いものがおすすめですが、30か月以上もの時間をかけた熟成期間の長いものになると、専用の鉋(かんな)で削るほどの固さになります。
  • タイプ:ハードタイプ
  • 原産地:スイス、ヴォー州の東端部の標高1000~2000mの高地
  • 原料乳:牛乳(無殺菌乳)
  • 熟成期間:最低135日間
  • 大きさ・形:直径30~65cm、高さ8~11cm、重さ10~38kg
  • 旬:1年中
     

お手軽!カマンベールを使ったフォンデュ

基本のフォンデュとはちょっと違いますが、カマンベールを使ったお手軽フォンデュをご紹介。丸ごと1個のカマンベールの上面の皮を取り除き(または横半分にカット)、器に入れてレンジでチン!とっても手軽で、1人でもフォンデュを楽しめちゃいます。このカマンベール・フォンデュ専用の器、「クロッシュ・ア・カマンベール」というものも販売されていますので、フォンデュ好きの方にはおすすめです。

<使用するチーズ>
下記はフランス産の本物のカマンベールについて記載していますが、フォンデュにするなら、もっと手軽に買える一般的なカマンベールでも大丈夫です。

●カマンベール・ド・ノルマンディー(Camembert de Normandie)
  • タイプ:白かびタイプ
  • 原産地:フランス、ノルマンディー地方
  • 原料乳:牛乳(無殺菌乳)
  • 熟成期間:最低21日間
  • 大きさ・形:直径10.5~11cm、高さ3cm、重さ250g以上
  • 旬:1年中
カマンベール

カマンベール



冬に大人気!モン・ドールを使ったフォンデュ

モン・ドール好きの方にはお馴染みの食べ方、モンドール・フォンデュ。モンドールの上皮を取り除き、柔らかな中身に少量の白ワインを入れ、お好みで刻んだにんにく、パン粉をトッピング。あとは、チーズがグツグツするまでオーブンで焼くだけ!木枠が焦げるのが気になる場合は、木枠をアルミホイルで覆えば大丈夫です。焼けてトロトロアツアツのモン・ドールを好きな具材に絡めていただきます。
モンドール・フォンデュ

モンドールのフォンデュ

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今回ご紹介したチーズ以外にもチーズフォンデュに使って美味しいチーズはたくさんあるので、ブレンドするチーズの種類や割合を変えてもバリエーションを楽しめます。

また、お手軽に作りたい時はスーパーで売っているシュレッドタイプの溶けるチーズでも美味しくできますので、ぜひお試しください。ただし、プロセスチーズだけは不可。加熱しても溶けません。


美味しいチーズフォンデュには、鍋と熱源も重要!

一般的なのは、ホウロウや陶器でできた浅めの片手鍋をロウソクや固形燃料の炎で下から温めるタイプのもの。鍋部分は普通の鍋でも代用できますが、鍋底の厚いものがおすすめです。

そして見落としがちで重要なのが熱源部分。固形燃料タイプは火力があるので、テーブルの上にセットしたフォンデュ鍋でそのまま最初から作れますが、ロウソクタイプのものは火力が弱いので、あらかじめコンロの火で作ったフォンデュを保温するのに使いましょう。
フォンデュ専用鍋じゃなくても、底が厚くて浅めの鍋なら代用可能!

フォンデュ専用鍋じゃなくても、底が厚くて浅めの鍋なら代用可能!

チーズフォンデュを食べた後、気になるのがチーズのこびりつき。そんな時は、小さじ1~2の重曹と水を鍋に入れ、15分ほど弱火で煮てから洗うと汚れが取れやすくなります。ぜひ、お試しください。


チーズフォンデュに合うおすすめワイン

チーズフォンデュと合わせるなら、ワインは辛口の白がぴったり。特にスイスの主要品種である「シャスラ」を使ったものがおすすめです。個人的には、華やかな香りのゲヴュルツトラミネールやリースリングを使ったワインと合わせるのも好きです。

また、カマンベールフォンデュなら、りんごのお酒「シードル」とも良く合いますし、コンテやモン・ドールのフォンデュなら、ジュラ地方特産の「ヴァン・ジョーヌ(黄ワイン)」やジュラ地方の主要品種「サヴァニャン」を使ったワインもおすすめです。
チーズフォンデュに合うワイン

アツアツのチーズフォンデュと冷たい白ワイン、たまりませんね!

寒さが厳しくなってくる季節は、アツアツのチーズフォンデュをハフハフしながらワインと楽しむ。それも冬のお楽しみです。チーズフォンデュで心も体もぽかぽかに暖まりましょう!

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