住友不動産が1月に発表。竣工後も間取り変更可の新システム
カスタムオーダーマンション対応・竣工第1号物件が竣工
2012年1月に住友不動産から、新築分譲マンションの新システムとして「カスタムオーダーマンション」が発表されました。その内容は、多様化する消費者のニーズに応えるべく、マンション販売時に、1つの住戸について複数の間取り(水廻りを含め10種類以上の場合も)と建具やフローリング等のインテリアカラーを無償で選べるというものです。ライフスタイルにあった住まい選びを実現することで、購入満足度を高めるのが同システムの導入の狙いです。カスタムオーダーマンション第1号竣工物件のシティハウス本郷三丁目の内覧会が開かれた
住友不動産では、同システム対応のマンションを今年度引渡しベースですでに9物件、961戸に対応しています。来年度以降もさらに9物件、994戸を対応予定でトータル2,000戸近くで実施される見込みです。これまでも、販売後一定期間のセレクトプランを実施するマンションや、高額物件でオーダーメイドマンションを販売するディベロッパーはありましたが、この規模でかつ竣工後も無償で対応するのは、住友不動産が初めてでしょう。
同社はこれまで、竣工時に完売を目指すのではなく、実際の建物を見てもらってする「竣工売り」という販売手法を採用しています。デザイン性に優れた企画や高いスペックの自信のあらわれとも言えますが、ビル事業など安定した収益源を持ち企業体力があるゆえに可能となる販売手法だとも言えます。消費者にとって竣工後でも、インテリアカラーや間取り選択ができるのはメリットが大きいと思いますが、多額の事業資金を要するマンション事業において、マンション分譲専業の中堅企業では、こういったシステムの導入のハードルはかなり高いといえます。
先日、カスタムオーダーマンション対応の竣工第1号物件である、「シティハウス本郷三丁目」の内覧会が開かれました。次のページではその内容と感じたメリットを紹介します。