充実のAV機能
次に、NEC製品自慢のAV機能を紹介したい。まず、前モデルで6年ぶりに復活した「ぱっと観テレビ」は、BS/CSへの対応を維持している点が他社よりも優れている。「ぱっと観テレビ」を使えば、バックグラウンドでダブル録画中であっても別の放送を視聴できるため、都合、同時放送中の3番組をすべて見逃さずにすむ。とりわけ、特集や長時間番組が多く、予約が重複することの多い年末年始には重宝する機能と言えるだろう。
スピーカーは従来通りYAMAHA製で、出力は3Wx2。Wシリーズの4Wx2よりやや小さいが、これは機体サイズの制約でやむを得ないところだろう。最近は、スピーカーを下向けに取り付け、床面に反射させて響かせる製品が多いが、NEC製品はスタンダードに正面向けに配置している。反射させる方式だと、床面の材質で音が変わってしまうだけに、この方式のほうが一般ユーザーには適していると言えよう。
また、HDMIポート入力があるため、HDDレコーダーやゲーム機からの出力にも使える。向かって左側横のいちばん上にある入力切り替えボタンで、ゲーム機などに切り替えて使用する。
「つぶやきプラス」も強化
NEC独自の、テレビ視聴とTwitterを連携させた「つぶやきプラス」も強化されている。従来は、タイムラインの流れる速度で推し量るしかなかった各放送局のツイート量が、「つぶやきメーター」で一覧表示できるようになった。面白そうなつぶやきをクリックすると、該当の放送局に切り替えることもできる。「つぶやきシーン検索」では、録画番組に関するつぶやきの中から、設定したキーワードを含むものを検索し、その場面にジャンプして再生できる。つぶやきを検索するため、番組表では検索できない出演者の登場シーンにも飛べるという便利機能。内容が事前に把握できない、ニュース番組で使うと便利だろう。
十分な性能、快適に操作できる
最後にふれておきたいが、Windows 8の操作は予想以上に快適である。Windows 8は、従来のWindowsの外観に「Windows 8 style UI」を乗せた形になるが、通常このような場合は、動作が重くなるのが常だ。その点を心配しているユーザーもいるかもしれない。だが、本機ではそのようなことはまったく感じない。これは、VN770/JSで採用されている「第3世代」のCore iシリーズや十分なメモリといったハードウェアの要素が大きいのだろうが、Windows 8が相当に熟成されてリリースされた製品であることが分かる。
「Windows 8 style UI」の操作ならずとも、操作性はきわめて良く、メールやWeb閲覧、Office文書の作成といった、主要な作業でもたつことは一切ない。
本VN770/JSの店頭価格は、20万円弱。ワンランク下のVN570/JSとは、約3万円の価格差だ。VN570/JSはCPU、メモリ、HDD容量といった全体的性能が劣る上、「ぱっと観テレビ」が使えない。AV機能を楽しむ上でも、基本性能が高いVN770/JSが「正解」だ。
【関連サイト】
NEC VALUESTAR N