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老後の生活に必要な準備資金を簡単に計算する方法(3ページ目)

「老後までに、どのくらい貯金をしておけば安心か?」という質問を多くいただきます。老後に必要なお金は1億円と聞くけれど、本当に準備しなければならない金額はいくら? そこで今回は、老後までに準備しておくべきお金の目安を簡単に計算する方法を紹介します。

平野 泰嗣

執筆者:平野 泰嗣

ふたりで学ぶマネー術ガイド

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老後に必要な資金をどう準備する?

■必要資金から現在の金融資産を差し引いて毎年の貯蓄額を逆算する
老後のお金の準備は、ギリギリで慌てないように、今から始めよう!

老後のお金の準備は、ギリギリで慌てないように、今から始めよう!

先の事例で、35歳時点で500万円の金融資産があったとします。65歳定年までに退職金を除いて1000万円を準備する必要があります。そこで、不足分の500万円を30年間で貯める必要があるので、1年当たり16万7000円、毎月1万4000円を老後のために貯金しておけばよいという計算になります。

老後資金のために30年間、毎月1万4000円ずつ積立貯金をする、個人年金に加入する、投資信託で積み立てるなど、さまざまな方法が考えられます。あとで余裕ができたときに老後資金を貯めると考えるよりは、必要資金の見通しをつけ、早めに準備を開始した方が、あとで苦労しなくてすみます。

■フルタイム共働きの老後準備資金は?
今の年金制度が維持されることを前提としますが、お互いにフルタイムの共働きを続けた場合(平均年収を夫:500万円、妻:400万円、勤続年数それぞれ38年とする)、先の年金計算を行うと、夫婦の年金額の合計は348万円になります。

毎月の生活費を30万円と仮定した場合、年間の赤字額はわずか12万円です。年金収入で生活費をほぼ賄うことができる計算になります。もちろん、生活水準は人それぞれ異なるので、安心できるとは言い切れませんが、心配し過ぎることはないと言えるでしょう。冷静に数字で見てみると、不安は解消されるはずです。

■不安に思う最大の理由は、先の見通しが立たないこと
多くの方から、老後が不安だ、という話をうかがいます。不安の最大の原因は先の見通しが立っていないことです。老後のお金についても必要資金がどれくらいなのかの概算見積りを計算し、早い段階で準備を開始すれば、計画通りに準備をすすめているうちは不安に感じることも少ないでしょう。将来の年金制度に変更があった場合でも、それまで準備を進めていれば制度の変更に合わせて、貯蓄計画を変更すればよいのです。年金制度が変わるかもしれないからといって何も準備をしないことが最悪の状況を招くことになるかもしれません。

ふたりで老後のために必要な準備資金を試算して、早めに準備を開始しましょう!


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