野球場の明るさと均斉度
写真3.均一な光でボールが見やすい
2000lxと1500lxの違いは視覚的にはほとんどわからないので、均一に見える空間となります。逆に、照度が低いと明暗差が敏感に感じるため、例えば10lxと50lxでは明るさが全く違って感じます。
2000lxといえば、明るめのショッピングセンターや量販店の商品の照明などと同じぐらいですが、日中の明るさと比較すると、夏場の昼間の直射日光で10万lx、木陰で1万lx程度なので、太陽光の明るさは格段に明るいことがわかります。西武球場のドーム中央部分は拡散した太陽光がとり込める膜屋根となっており、デーゲーム時は、全体の照明の1/3~2/3の点灯で運営されているそうです。
写真4.野球場の照明設備
光源は、テレビ映りも考慮すると、演色性が高いものが適しており、器具は、選手や観客が眩しさを感じにくいことが求められます。2011年は震災後の節電のため、ナイターゲームが中止になるなど、スポーツ施設の電力消費などが問題なりました。最近では、スタジアムの屋根に太陽光パネルの設置が計画されているところもありますが、今後は環境対策も課題となることでしょう。
図1.参考照度
資料協力:岩崎電気株式会社
【関連記事】
「住宅照明に必要な成績とは?」
「HIDランプでつくられる美しい夜景」