新型が登場する前に買うのが正解
気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい!」という中古車をご紹介しているこの企画。今回はBMW3シリーズカブリオレ(現行)を取り上げたいと思います。エンジンフードからフロントガラスの根元あたりまでの部分は、クーペと同じデザインですが、それより後方はカブリオレ専用のデザイン。リアは低くワイドで、個人的にはとても好きなお尻の一つです。カーブの曲がった先を照らすアダプティブヘッドライトは標準装備
すでに3シリーズのセダンのほうは新型に切り替わりましたが、クーペやこのカブリオレは未だ現役。とはいえモデル末期であることは間違いないので、この先新型が登場してから旧型を中古車で吟味するという方法もアリだと思います。
しかしオープンモデルは、中古車で一度ストンッと落ちてから、なぜかジワジワと横ばいを続けるという傾向があります。一定のファンがいるのでしょうね。例えばアウディA4カブリオレ(絶版)は10年も前の車なのに、未だに100万円を切りません。
アウディA4カブリオレとクラスが同じであるこの3シリーズカブリオレも、今後は同じような値落ち傾向が予想されます。だとしたら、まだ新型が登場していない今のうちに、高年式で走行距離も少ない中古車を、新車時の半額以下で買って早めに楽しんだほうが、結局は長く乗れるしお買い得だとも言えるのではないでしょうか。
ルーフを閉じたクーペスタイルの際のリアウインドウの面積は、幌だった先代に比べ拡大されています。ハードルーフを使用している時のトランク収納量は310L。一方、格納している時は210Lですが、それでもゴルフバックを2つ載せられます
さらに原稿執筆時点では、新型の3シリーズセダンのエンジンはどれも4気筒ばかりです。いずれは登場するでしょうが「BMWといえば」の直列6気筒は、3シリーズではこのカブリオレやクーペにしか搭載されていないのです(先日知人が、とうとう3シリーズセダンの6気筒モデルを待ち切れずにメルセデス・ベンツに乗り換えてしまいました……)。
しかもクーペ335iやこのカブリオレに搭載されている直列6気筒はツインターボ付き。わずか1300rpmから5000rpmの間に最大トルク40.8kg-mを発揮します。アイドリング状態から足の指先でちょっとアクセルペダルを踏み込めば、すぐ最大トルク域というわけです。
ちなみに0-100km/h加速は6.0秒。今年6月に登場したポルシェボクスターの5.8秒(6MT)には及びませんが、オープンカーとしてはかなりのかっ飛びモデルです。
そんな3シリーズカブリオレの中古車を見てみると、正規ディーラーによる認定中古車が317万円で出ています(2007年式/3.6万km/修復歴なし)。2007年2月のデビュー当時の新車時価格は783万円ですから、余裕で新車時の半額以下です。
「確かに新車時の半額、またBMWならではの直列6気筒エンジンは魅力。でも300万~400万円はそう簡単に出せないよ」という方は(私も含め)多いかと思います。次ページで、さらなる3シリーズカブリオレの魅力を見ていきましょう。