英国らしさをVゾーンで演出
ペイズリーのプリントタイ。大きな勾玉模様が全体を覆ったもの。中くらいの大きさのもの。小紋タイプのものまであります。すべて私物
靴もやはりフルブローグ(ウィングチップ)やセミ・ブローグといった伝統的な英国の靴が注目です。いま持っているビジネススーツで英国らしさを取り入れる場合、手っ取り早いのがネクタイでしょう。お馴染みのレジメンタルストライプも悪くはないが、既に定番アイテムなので、いまさら“英国らしい”というイメージも薄い。
ジャカードのペイズリータイ。小紋タイプでもプリントとは雰囲気が異なります
もともとペイズリー文様は、17世紀~18世紀にかけて、インドのカシミール地方で誕生した文様で、そのオリジナルは草花を模したものでした。17世紀くらいからヨーロッパに向けてショールなどが輸出されていたようです。
19世紀の半ばになると、ジャカード機の改良が進み、フランスのパリやリヨン。スコットランドのエジンバラやペイズリー、イギリスのノリッジで、ペイズリー文様のショールが大量生産されるようになりました。
大流行したペイズリー文様のショールも1870年頃にはブームが終焉に。なぜだか、スコットランドのペイズリーという都市名のみが選ばれて(?)、そのまま文様の名前になったというわけです。
次のページではさらにペーズリーを詳しく紹介します。