日本のソーシャルゲームとガチャについて
ガチャを回してカードをコレクションするとうのが、ソーシャルゲームビジネスにおいてとても重要な要素になっています。
コンテスタビーレ:日本はモバイルゲーム市場が非常に大きく、且つ日常的に遊ばれています。その中でポップタワーが成功して、ポップキャップのカジュアルなゲームが日本のソーシャルゲーム市場で需要があると分かったので、これからも展開していきたいと思っています。
ガイド:日本のソーシャルゲームが急成長した要因に“ガチャ”と呼ばれる懸賞の仕組みが挙げられます。ビジュエルド伝説にも、ラッキースピンというガチャの要素が取り入れられています。ビジネスの観点からガチャは非常に重要な仕組みですが、一方でゲームコンテンツの質よりもガチャの運営が重要視され、エンターテイメントとしての魅力を失っているという意見もあります。ソーシャルゲームとガチャの関係について、どうお考えでしょうか?
カパルカ:ガチャで市場が大きくなっていることはとても興味深い現象です。しかしながら、カードコレクションはフィーチャーフォンで大きくなったビジネスモデルだと思っています。というのは、フィーチャーフォンでできることというのはとても限られているからです。できるアクション、見せられるアニメーション、そういう中で、ガチャやカードコレクションというのは非常にマッチして、洗練していくことができたのではないでしょうか。
しかし今、スマートフォンが台頭して、スペックがどんどん向上し、もちろんカードのコレクションやガチャがなくなるとは思わないのですが、さらに色んなことができるようになっていって、またゲームの形が進化していくと思っています。アクションの要素が入ってきたり、パズルの要素が入ってきたりして、新しい形が生まれてくると見ています。
ガイド:日本のソーシャル市場のガチャによる成長はそう長くは続かない、という意見もあります。もちろん、そんなことはないという人もいるでしょう。日本のソーシャルゲーム市場の成長性についてはどうお考えですか?
コンテスタビーレ:ガチャを中心にソーシャルの市場は大きくなったと思いますが、機能でマーケットを支えるというのはあり得ないと考えています。今はガチャが大きな要素を占めていますが、ソーシャルゲームの機能の1つということになっていくと思います。
色んなゲームを色んな人とたくさん遊びたいというのは人間の普通の感覚ですし、それはこれからも続くでしょう。日本のソーシャル市場で言えば、ゲームを携帯で遊ぶというのが普通の人達なので、今後も遊び続けると思います。しかし、ガチャを中心としたゲームと言うよりは、市場が大きくなりつつ、もっと多様化・多面化していくと考えています。パズルであったり、アクションであったり、RPGであったり。そこにガチャというのも機能の1つとして融合していくということになるように思います。
ガイド:日本のゲームユーザーの中には、なんといいますか、ゲームという文化がガチャの仕組みに飲み込まれてしまうような危機感を抱いている方もいるので、そういう意見を聞くとすごく心強く感じられます。
カパルカ:日本のマーケットは特有で、ガチャやカードの存在が大きくなっているのでそう感じるかもしれませんが、欧米ではストラテジーであったり、アクションであったり、スマートフォンで楽しめるゲームの幅というのはすごく広く、市場も大きくなっています。なので、今はガチャが日本では主流になっていますが、同じように日本でも多様化していくのではないかと思います。
最後に、今後ソーシャルゲームが成長していくと、コンシューマーゲームの市場はどうなっていくのか、伺いたいと思います。