横に3人×2列だから、ドライバーも会話に参加しやすい
気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい!」という中古車をご紹介しているこの企画。今回はホンダエディックス(絶版)を取り上げたいと思います。全幅はオデッセイ(旧型)とほぼ同じ1.8mながら、全長は480mmも短く、最小回転半径も4.9mゆえ、小回り性能は見た目以上。また全幅があるため、乗り心地は安定していて、かつしなやかです。運転してもホンダゆえ、そこそこ楽しい
その昔、アメ車のベンチシートに憧れた時期があります。映画やドラマの影響もあったんでしょうね、ドライバーの横に寄り添うようにして座る女の子、あるいはフロントに3人、後ろにも3人座って楽しそうにドライブするアメリカの若者……。
その頃はもうアメ車でもベンチシート仕様が少なくなっていましたが、それでもホンダが出した、フロントをベンチシートとしたS-MX(絶版)が当時は結構ヒットしていました。
今回取り上げたエディックスは、私にはこのS-MXの進化版のように思えます。2列シートの前後に3人ずつ、計6人が一緒にドライブ可能。そのためミニバンに分類されがちですが、私は3列シートを持つフツーのミニバンとは一線を画していると思います。
前後の中央席を後ろにスライドさせた6人乗車の例がこちら。中央席は大人が座ると肩が左右のシート座面に挟まれますが、そのほかは快適。またフロント中央席はチャイルドシートを装着できるよう、ISO FIX対応専用バーなどが備わっています
しかもベンチシートではなく、前後にきちんと3席ずつ配したのがミソです。大人6人で乗る際は前後ともV字シートに。つまり前後の中央席を後ろにスライドさせて、それぞれ左右の乗員と肩が触れあうことなく座るようにします。
私のような独身者にとってこの車の使い方といえば、運転席のすぐ横に彼女を乗せてラヴラヴな気分で走ったり、仲間とわいわい騒いで楽しんだりという発想しか頭に浮かびませんが、フロントの中央席にチャイルドシートを備えて子どもと親子が一列に座ってドライブ、ということも可能です。
それに3列シートのミニバンのように、3列目と運転席が遠くなって結果ドライバーが会話に加わりづらくなり「運転手」に徹するほかなくなる、なんてことがありません。そんなエディックスが100万円以下で十分選べるようになってきました。
次ページでエディックスの魅力をもう少し見ていきましょう。