ワゴン系クロスオーバー4WD
昨秋の東京モーターショーでワールドプレミアを果たしたパサート オールトラックがリリースされた。その名のとおりパサートのヴァリアント、つまりワゴンの車高を30mmアップしたモデルだ。
フォルクスワーゲンにはクロスポロというSUV風のクロスオーバーがあるが、クロスポロのようにファッション的な要素を加味したモデルではなく、オールトラックは4WDのみで、先述したように30mmの車高アップで最低地上高を135mmから165mmに底上げして悪路走破性を格段に高めた本格派だ。
装備も本格派
パサート オールトラックと似たコンセプトで生み出されたモデルは小数派で、現在の輸入車ではボルボのXC70、アウディA4にも限定車でオールロードクワトロが存在したが現在はラインナップされていなし、国産勢ではレガシィ・アウトバックのみだ。
ニッチといえるマーケットでパサート オールトラックがアピールするのは、状況に応じてほぼ100%近くまで駆動力を後輪に駆けられる4WDであることに加え、標準装備のオフロードスイッチによる十分なオフロード性能を備えていること。
オフロードスイッチを押すと、上り坂では発進時に必要なだけのエンジン回転数に抑えることでスリップなどを防ぎ、スムーズな発進を可能にする。さらに、凍結路や軟弱な路面でも滑らないようにアクセルペダルの反応を穏やかにするなど、オフロードや雪上で走りやすいように特性を変更でき、特別なスキルがなくても運転しやすいように制御してくれる。
次ページは、内装について