儲かっていない人の情報で参考になるのは、知識のみ
たとえば資格専門学校の先生。当該資格の試験に合格していなくても、教えることはできます。そして、そんな授業でも生徒は合格することができます。なぜならそれは、「出題範囲があって、設問があって、正解がある」世界の中だからです。実務のように「範囲もなく、設問も無く、正解も無い」という世界で、成功体験のない人が教えられるのは、理論の域を出ません。それも価値がないわけではなく、「お勉強」なら役に立つが、「成果」を求める人には力不足ではないか、ということです。私の経営者仲間で、営業コンサルの会社をやっている人が数名います。自身も営業バリバリで成果を出している人は、そのクライアントにコンサルしても成果をもたらしています。しかし、本人がさほどではない人は、やはりクライアントが長続きしないか、高いコンサルフィーを取れていません。保険代理店業を営みながら、保険代理店向けコンサルをやっている友人がいます。自身も成果を出している彼は、そのノウハウでやはりクライアントに成果をもたらしています。成果を出していない人は、ノウハウが薄っぺらいので、情報商材を出しても売れません。
やはりここにも、学校のお勉強やスポーツとは違う、実務や投資ならではの応用の仕方、勘所というのがあるのではないでしょうか。儲かっていない人の情報で参考になるのは、知識のみであり、知恵や技術ではないでしょう。そして当然ですが、知識だけでは相場では勝てません。
これはアフィリエイトでも痛感しました。アフィリエイトでさほど儲かっていない人から、いったいどんなノウハウが得られるでしょうか。アフィリエイトの仕組み、サイト構成の注意点、SEO対策の方法なんてのは、アフィリをちょっとかじったくらいなら、誰でも解説できます。あるいは、市販本をまとめなおすことでも人に教えることはできる。では実際、教わった人は、それでアフィリで儲けることができるでしょうか?
私もアフィリのセミナーに行って自分で始めましたが、月収10万円をなかなか超えられませんでした。あるとき、アフィリ月収500万円という師匠から学びましたが、それは本当にすごいノウハウでした。えっ、そんな方法があるの?重要なのはそこだったとは!そんなことやっちゃっていいの? というくらい、すごかったのです。ネットビジネスは多少は詳しいという自負があった私ですが、その自信はへし折られました。まったく未知の領域、未知の方法に愕然としました。それ以来、アフィリのやり方がガラリと変わりました。そのおかげで、自分もケタが増えて儲かるようになりました。やはりアフィリをガリガリやって成果を出している人は、つねに試行錯誤し、進化しているんだなあと感じます。
翻って、その投資アドバイザーの投資理論が本当に通用するのなら、なぜその人はお金持ちではないのでしょうか。なぜ手数料や講演料、原稿料やコンサル料が「主な」収入源なのでしょうか。別にやっても構わないのですが、なぜ運用で食べていけないのでしょうか。なんだかおかしくありませんか。そして、なぜ普通のサラリーマンよりも収入が低いFPや経済評論家がこんなに多いのか、情報の受け手は、その理由を考えなければなりません。