昨年に続き、今年の夏も節電対策が求められています。特に、家庭の消費電力の大きな割合を占めるエアコンについては、
「エアコン節電対策5つのポイント」でご紹介したように、たくさんの節電対策が提案されています。皆さんも「設定温度を上げる・フィルターのお手入れをする」など、基本的な対策は既に実施されているかと思います。そこで今回は、よく聞かれる節電対策の疑問にお応えしつつ、さらに一歩進んだ節電対策についてご紹介したいと思います。夏の節電対策に取り入れてみて下さい。
Q:小まめに点け消しすると節電になる?
A:短時間での点け消しは節電にならない場合があります!
最新の省エネエアコンは、安定時なら200W以下と消費電力が少なくなっている
ムダな電力の消費は少しでも減らすという意味で、家電のスイッチを小まめに消すというのは、節電対策の定番です。しかし、エアコンの場合その限りではありません。実は、エアコンは立ち上がる時=起動時に大きな電力が必要になります。そのため、短時間でのON-OFFはかえって電力を消費してしまうことも!
例えば最新の省エネエアコンの場合、安定時の最小消費電力が200W以下。一方、起動時の最大消費電力は900W以上になります。結果、エアコンを消して再び起動電力を使うより、1時間程度なら点けたままの方が節電になるという現象が起こるのです。
小まめに点け消しするより、まとめて我慢する方が効果大!
もちろん、昼間の電源OFFはピークシフトには有効ですし、お使いのエアコン性能・外気温度・室内の温度など、諸々の条件によって消費電力は異なりますので一概には言えません。しかし、短時間での点け消しを繰り返すより、朝や帰宅時にエアコンを点ける時間を30分遅らせ、出かける時や寝る前に消す時間を30分早くするなど、使い始めと使い終わりで使用時間を短縮する方が節電には効果的ですので、ON-OFFのタイミングを上手に使い分けてみてください。