家庭菜園/野菜別の育て方

枝豆の栽培方法……大豆にする育て方や手入れや植え付け方など

枝豆の栽培方法、大豆にする育て方や手入れや植え付け方などをお話しします。枝豆のプランターでも簡単に育てられる割に、栽培するときに失敗も多い野菜なのです。枝豆の栽培手順や栽培スケジュールから、肥料などの準備するものなど枝豆の育て方のポイントまで細かくご紹介していきます。

小島 理恵

執筆者:小島 理恵

家庭菜園ガイド

枝豆の栽培を解説

枝豆の栽培を解説

ビールのお供といえば、枝豆。皆さんもご存じのとおり、大豆を若いうちに収穫したものがエダマメです。ですから、黒大豆のエダマメなども作ることができます。また、完熟するまで放置しておいて、その後乾燥させれば大豆になるので、保存しておいて、自家製豆乳などを楽しんだりすることもできます。
 
<目次>
   

枝豆の栽培スケジュール

枝豆は、「実が入る時期に雨が必要」といわれています。よく、「誰でも簡単にできる」と言われている割には、「失敗した」という経験をよく耳にする、不思議な野菜でもあるのですが、実の入る時期に水が足りなかったことが原因というケースが多いようです。
エダマメの栽培スケジュール

実入りの時期に梅雨などの長雨の時期をタイミング良く合わせるのがコツ

種袋の説明に、「播種後○○日程度で収穫ができる中早生種。」といった説明が必ず書いてあります。収穫時期に梅雨や秋の長雨の時期が当たるように逆算して、種まきの時期を決めると良いでしょう。
 

枝豆の栽培に準備するもの

農家の方は、田んぼの畦などで枝豆を育てています。枝豆は、水もちの良い粘土質の土なら、やせ地でも育つ野菜です。逆に、葉を育てる栄養素であるチッ素分が多すぎるとうまくできません。また、カリ分をよく好み、「灰がなければ豆蒔くな」と言われるほどです。

地植えにする場合は、元肥は使用せず、草木灰もしくはくん炭を土に混ぜ込んでおきます。コンテナで栽培する場合は、肥料分の高い新品の培養土でなくても構いません。使い古しの培養土から古い根などを取り除き、一度、日光に当てたものなどに、草木灰やくん炭を良く混ぜておけば大丈夫です。
 

枝豆の植え付け方

枝豆は、種から育てます。地植えにする場合は、畝の幅を60cmくらいにとり、1ヵ所に3~4粒を15cm間隔くらいで蒔いていきます。コンテナの場合は、幅60cmのものであれば、左右の2ヵ所にそれぞれ3~4粒蒔きます。直径25cmくらいの円形のコンテナであれば、真中に1ヵ所、3~4粒蒔きます。

発芽するとき、豆自体が土の上に出てきて、そこから双葉になるので、鳥に食べられてしまうことがよくあります。播種後は寒冷紗などをかぶせて管理し、本葉が2~3枚出てきたら外すようにすると、鳥の被害を防ぐことができます。
 

枝豆の栽培中の手入れ

地植えの場合、本葉が出てきたら間引いて、1~2本立ちにしていきます。その後は、基本的に放任で大丈夫です。コツは、風通しを良くしておくことと、倒れないようにすること。少量で大事に育てる家庭菜園なら、1本ずつ支柱をして、丁寧に育てた方が、収量を確保することができます。
 
エダマメの収穫期

実の7割くらいがぷっくりと膨らんで来たら収穫期

プランターの場合は、本葉が出てきて、混みあいすぎていなければそのままで、混みあっている場合は、1~2本間引きます。その後は、地植えと同様、放任でOKですが、実入りの時期に雨が足りないと実が膨らみませんので、さやがつきだして、晴天が続くようであれば、水やりを多めにしましょう。

豆の7割くらいが膨らんできたら収穫期です。地植えの場合は、地際から刈り取って根を残しておきます。マメ科の植物の根には、「チッ素固定」といって、根の周りに土の中のチッ素分を集める働きがあるので、根を残しておけば、その土のチッ素分が増え、次の野菜への肥料分を自然に補給することができるのです。
 

大豆にする栽培方法

大豆の収穫適期

葉がすっかり落ちて、カラカラになったら大豆として収穫。

枝豆だけでなく、大豆としても楽しんでみたい場合は、枝豆の段階で食べずに、そのまま数株残しておきます。全体が茶色く枯れ、振るとさやのなかで豆がカラカラと音を立てるようになったら収穫です。

刈り取った後は、茎ごと束ねて、風通しが良く、雨の当たらない場所でさらに乾燥させます。完全に乾いたら、豆をさやから取り分けて、保存します。

 

枝豆の品種について

最初に書いた通り、大豆を若いうちに収穫したものが枝豆です。ですから、国産大豆の代表選手で、「豆腐のための大豆」とよばれている「フクユタカ」や、黒豆の最高品種「丹波黒大豆」などの枝豆を作ることもできます。

また、枝豆用に開発された品種もたくさんあります。「濃姫」といって、枝豆向きの黒豆の品種や、「ビアフレンド」という品種などもあり、ビール好きの方なら、種を選ぶ段階から、かなり楽しめますね。

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