大きなテレビの持つ一体感
みんなで遊ぶ時便利になる一方で、1人で遊ぶ時はテレビを独占しなくてもすむようになるのがWii Uです。(イラスト 橋下モチチ)
ガイドは、毎週金曜日に代々木ゲームルームという、誰でも参加できて好きなゲームを持ち寄って一緒に遊べるというゲームサロンのような場を運営しています。そこではニンテンドー3DSのマリオカート7で、マルチプレイをよく遊びます。ソフトを持ってない人でもダウンロードプレイで参加できて最大8人まで遊べるので非常に都合がいいのです。
マリオカート7のマルチプレイの中でもガイドがオススメなのはチーム戦。2チームに分かれて4コースを走り、順位によるポイントの合計を競うものですが、アイテムを使うタイミングなど、それこそ声を掛け合って協力して走ると一体感があって、個人レースにはない楽しさがあります。そして、より楽しく遊ぶコツが、座ってる場所なんです。すごく単純なことですが、同じチームの人を近い席にすると、それだけで盛り上がりが違います。一体感を持ってプレイして、声もぐっと掛けやすくなります。ゲームの中のルールとして、一緒に協力するということと、物理的な場の共有は、当たり前ですが両方あったほうがより盛り上がります。
そう考えると、テレビにゲーム画面を表示するという据え置きゲーム機の機能が、Wii Uの提案するゲームに対し、非常に効果的に働くことが分かります。同じチームで協力するメンバーがみんなで同じ画面を観てプレイする、そうして1人だけWii U GamePadで秘密の操作をしている、これは本当に分かりやすい状況です。もっと言えば、ゲームをプレイしていない人も、画面を観て一緒に盛り上がることができます。ゲームの仕様として携帯ゲーム機で同じことができても、意味は少し変わってきます。それは、わざわざテレビでゲームを遊ぶ理由になり得ます。リビングにみんなが集まる理由になるかもしれません。
任天堂はWii Uについて語る際に、“Alone Together”という言葉を紹介しました。みんなが同じ空間にいても、スマートフォンやPC、あるいは携帯ゲーム機なども含まれるのかもしれませんが、そういった機械とやり取りをしてて、一緒にいるのに1人ぼっちになってしまうという状態を表現した言葉です。
Wii UがWii U GamePadを使った新しいゲーム体験によって、リビングをみんなの声でいっぱいにすることができれば、Alone Togetherを解消し、ゲームによって家族が、友達が、もっともっと仲良くなる、そんな光景を見ることができるかもしれません。みんなで盛り上がる為にWii Uが欲しい、そう思ってもらうことが、Wii Uが良いスタートを切る条件になるように思います。
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