ギャッ! 門番キタ!

Wiiリモコンとヌンチャクの図

今までのWiiリモコンやヌンチャクなどの周辺機器も使うことができて、そこにWii U GamePadが加わることになります

どうぶつの森キャンディーまつりは、ゲームがスタートすると、どうぶつチームはまずはてんでバラバラに走っていきます。すると地面にもキャンディーは落ちているんですが、木にたくさんのキャンディーがまるで果物のようになっていて、下にはスイッチがあります。どうやら2人でスイッチに乗っかるとキャンディーが落ちてくる仕組みです。あるいはスイッチが3つの木も、これはたくさん落ちてきそう。当然みんなを集めます。「こっちきて、キャンディーとれる、後1人!」

しかしこれはチャンスであり罠なんですね、何しろ3人も1箇所に集まってしまうわけですから。門番はそういう時、同時に操作している2人をどんどん離して探索するわけです。そうするとマヌケにも木の下でゾウやらカエルやらが集まってるではないですか。そこで遠くから回りこんで忍び寄ると、「ギャッ! 門番! 門番キタ!」と大騒ぎ、一目散に逃げ出すどうぶつ達。しかし門番は広範囲が見えてるわけで周囲を確認してますから、もう1人を反対側に回りこませて「いよぉし捕まえた!」と門番ダイブ! あえなくゾウさんが捕まってしまいます。

こうなるとどうぶつ達も考えます。自分の周りの範囲を警戒しつつ「門番いたよ!」などとチームプレイを始めます。門番は門番で2人をうまく操作しながら袋小路に追い詰めて、なんとか捕まえようとします。どうぶつ達がワーキャー言う中、自分だけWii U GamePadを使って戦略的に2人の門番を動かし、上手くはまって追い詰めた時の快感はたまらないものがあります。

1人捕まり、2人捕まり、最後の1人が捕まるのが早いか、キャンディーが集まるのが早いか! 見事キャンディーを集めきると思わずハイタッチしてしまう盛り上がり。思わず「おおーっ!」「よっしゃー!」と声があがります。

情報の非対称性

ビジュアルメモリの図

手元に画面があるというと、ドリームキャストのビジュアルメモリを思い出してしまいます

このゲームが絶妙なのは、どうぶつチームと門番の情報格差の付け方にあります。門番は画面の表示領域を広げることができるというのもそうですし、2人同時に操作できるというのもそうです。みんなが集まっているところに門番が現れたら、どうぶつ達はそれぞれ無我夢中に逃げていきます。しかし、門番はこっちから現れてもう1人を反対側の狭いところに待機させてと、2キャラクター分の情報を1人で把握して罠を仕掛けます。

これに対抗するには、どうぶつチームが声を掛け合って情報を補足しあい、意志の疎通を図る必要があります。「こっちに木があるよ、後1人!」「散り散りに逃げよう!」「下の方に門番いた!」

Wiiのゲームにも、コミュニケーションを図るゲームはたくさんありました。声を出して協力することもあったでしょう。しかし、Wii Uはそれをさらに1歩進めて、Wii U GamePadで情報の偏りを作ることで、その偏りを埋めるためのコミュニケーションを起こすよう、ユーザーを誘導します。そして声を掛け合うと、俄然ゲームが上手く回り出して、ますます面白くなるように設計されています。

遊ぶと分かりますが、みんなで声を掛け合いながら遊ぶというのは、それ自体が非常に楽しいことです。場の一体感、盛り上がり、勝っても負けてもゲームが終わると同時に笑顔がこぼれますそして、遊んだ後はすごく仲良くなっているのです。これは非常に強力な価値で、Wii Uがうまくスタートできるかは、この価値をいかに広くユーザーに伝えるかが重要になるでしょう。

さて、ここで勘のいい人は、あることにお気づきかと思います。情報の非対称性を利用したゲームって携帯機のワイヤレス通信でもできるんじゃないの? という点です。確かにそうです。しかし、場を共有して盛り上がるということに関しては、Wii UにはWii U GamePadの他にもう1つ、強い味方が存在します