居眠り運転を予防するために
焦らずに休みながら行くほうが、目的地へ早く安全に着けます
- 運転する時間帯を考える
自動車での移動を計画するときに、居眠り事故が多い午前と午後の3~4時ごろは避けるのが無難です。逆に普段、寝つく時刻の2~4時間前は「睡眠禁止帯」と呼ばれて、眠気が少ない時間帯です。
- 仮眠をとる
安全な場所に車を止めて、シートを少し倒して眠ります。深く眠りすぎると、目覚めた後に眠気が取れるまでに時間がかかるので、日中なら30分以内に起きてください。夜は睡眠のリズムに合わせて、1時間半くらい眠るのも良いでしょう。
- 明るい光を浴びる
光は体内時計を調整したり、睡眠ホルモン・メラトニンを減らしたりして、眠気を抑えます。500ルクス以上の光でメラトニンの分泌が減るので、夜ならコンビニエンスストアやサービスエリアに寄ってみましょう。特に、青い光が効果的です。
- 体を動かす
ストレッチングなどで筋肉を動かすと、体の血液の循環が良くなります。それが脳の血液量を増やし、脳細胞を活性化します。
- 冷たい刺激を受ける
自動車の室内環境が快適すぎると、眠くなります。窓を開けて空気を取り込んだり、冬なら暖房を切ったりして、室温を少し下げましょう。冷たい水で顔を洗うと交感神経が刺激されて、目が覚めてきます。
- リズムがある運動をする
ガムをかんだり、歩いたり、歌を歌ったりしてリズム運動を行うと、脳を目覚めさせてくれるセロトニン神経が活性化します。
- 同乗者と会話する
人と会話することは、「社会的な覚醒ファクター」と言われているほど、眠気には有効です。居眠り運転防止のためには、同乗者も協力してあげてください。ただし、携帯電話で話をすることは、やめておきましょう。
- カフェインをとる
目覚めている時間に比例して、脳に睡眠物質がたまってきます。この睡眠物質が、眠気の原因の一つです。カフェインは、この睡眠物質の働きをブロックしてくれます。カフェインをとってから効果が出るまで、15~30分のタイムラグがありますから、早めにとることが大切です。
- 甘いものを食べる
脳の唯一の栄養源は、ブドウ糖です。おやつはもともと、昼の眠気を飛ばすための習慣でした。甘いもので血糖値を上げて、脳を元気にしてあげましょう。
- 香りをかぐ
ローズマリーやペパーミント、ユーカリの香りには、眠気を減らす働きがあります。アロマオイルのほかに、アロマの入ったガムや飲料などもあります。
- ツボを押す
眠気を覚ますツボがあります。手には中衝(ちゅうしょう)や老宮(ろうきゅう)、合谷(ごうこく)など、頭には風府(ふうふ)や百会(ひゃくえ)などのツボがあります。足にある足臨泣(あしりんきゅう)や陰白(いんぱく)は、自動車を止めてから押しましょう。
次ページでは、居眠りによる交通事故の現状や居眠り運転をしやすい人・場面をご紹介します。