一軒家が建てられるほどの金額が値落ちしている
気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい!」という中古車をご紹介しているこの企画。今回はベントレーコンチネンタルGT(旧型)を取り上げたいと思います。昨年モデルチェンジが行われて現行型へと移行したわけですが、この旧型が売れたこともあり、見た目はかなりのキープコンセプト。街中を走り去る姿を見るだけでは新型かどうかなんて、ほとんどの人はわかりません。それも旧型を買う魅力のひとつです
新車時価格は2145万円。長引く不況だとかガソリン料金の高止まりといった、私のような庶民の嘆きとは無縁とも言うべき今回のセレクトですが、新車時から考えれば約1500万円も値下がりしていると言えば、少しは興味を持ってこの先を読んでいただけるかも知れません。
日本での販売が開始されたのは2003年10月。個人的な観測で申し訳ありませんが、当時はグッチやドルチェ&ガッバーナなどといった黒いシュッとしたスーツを着こなした20~30代の方々が、颯爽と走らせていた記憶があります。それも大量に。
あれから9年。私の田舎なら一軒家を十分建てられるほどの金額が値落ちしているわけですから、万が一私が新車で買っていたなら、今頃真っ青な顔をしています。ま、新車でこれが買える人なら、そんなこと気にしないのかもしれませんが(あるいは2~3年で手放しているかも知れませんが)。
全長4815mm、全高1400mmはトヨタクラウンより60mm短く、70mm低いのですが、全幅は1920mm(クラウンより125mm広い)と、ワイド&ローなスタイル。ちなみに2145万円ってプライスは、これでもベントレーの車としては「安い」んです
ともあれ、高級スポーツクーペです。また私にとってベントレーとは、敬愛する白州次郎氏がイギリス留学中に乗り回していた車。憧れであり、それだけハイクラスで、正直グッチやドルガバなんかで乗り回して欲しくはなかった車なんですけどね。
例えば原稿執筆時点での最安値は668万円(2004年式/8.8万km/修復歴なし)。走行距離が気になる方は680万円で4.6万km(2004年式/修復歴なし)なんてのもあります。庶民からすれば今なお高嶺の花ですが、新車時の約3分の1になった今は、コンディションも考えるとやはりお買い時ではないでしょうか。
もちろん、だからといっておいそれと手を出せる価格ではないことは確かです。それでも「何とかなんねーかなー」なんて思ってしまうコンチネンタルGTの魅力を、次ページ以降でもう少し見ていきましょう。