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3年リターンではUSリートが圧勝

リーマンショックから3年が経ちマーケットは回復の途を歩んでいます。そんな中で良いリターンを出しているのは米国不動産投信でした。収益率トップのUSリートをご紹介しながら、アメリカ不動産市況の現在と未来を展望してみます。

北川 邦弘

執筆者:北川 邦弘

はじめての資産運用ガイド

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リーマンショック後の株価の大底は2009年3月でした。それから3年経ちました。世界にまだ火ダネは消えませんが、世界のマーケットは地道に回復を続けています。ニューヨークでは実に4年4ヶ月ぶりの株高でした。そんな中でも健闘著しいのが、アメリカの不動産投信、いわゆるUSリートです。

USリートが3年リターンの上位を独占している

モーニングスターのファンドランキングで過去3年間の高いパフォーマンス記録を検索すると、上位10ファンドのうちの7本がUSリートなのです(2012年3月31日現在)。

上位の銘柄と3年間の騰落率を以下にご案内します。

  1. フィデリティ・USリートA(為替ヘッジあり)     49.35%
  2. (オーロラF) タイ投資F               44.94% 
  3. ダイワ・US-REIT(毎月決算)A為替ヘッジあり     40.40%
  4. フィデリティ・USリートB(為替ヘッジなし)       40.18%
  5. PB 米国REITインカムファンドBコース          38.10%
  6. 野村 ピクテ・プレミアム・ブランドA         35.69%
  7. ダイワ 米国リート・ファンド(毎月分配型)       34.18%
  8. ダイワ・US-REIT(毎月決算)B為替ヘッジなし        33.33%
  9. GS 米国REITファンドA(毎月分配ヘッジあり)        33.10%
  10. JF アセアン成長株オープン              32.75%

トップのフィデリティUSリートの特徴

米国不動産投信の代表格としてトップのフィデリティUSリートAの内容を簡単にご案内します。このファンドはアメリカの不動産に投資するリート51銘柄を組み合わせたファンドです。

基準価額は株価同様に激しい値動きですが、2009年6月から分配金60円(1万口当たり)が出続けています。基準価額が9,700円とすれば、実に年利7%超ですから、これは魅力的でした。しかも為替ヘッジありなので、円高の為替損が回避されています。
usreit

米国リートの値動きと配当の推移

フィデリティUSリートAが高いリターンを出してきた源泉は、安全な住宅よりも商業施設、オフィス工場などへの投資を積極的に行っていきた投資姿勢と銘柄選択の妙にあります。同じフィデリティUSリートでもヘッジなし(B:4位)が150倍以上の資金を集めていますが、ドル安が進行するこの3年間では、ヘッジあり(A:1位)を選択した方が正解でありました。

それにしても、なぜこの時期にアメリカの不動産が注目されているのでしょうか?

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