和菓子/デパ地下・商業施設の和菓子

「渋谷ヒカリエ ShinQs」和菓子特集!

2012年4月26日に開業した「渋谷ヒカリエ」。前回の和カフェ特集に続き、後半の今回は、和菓子店情報をお届けいたします。和菓子エリア12店舗+穴場の和菓子まで、たっぷりお届けいたします。

原 亜樹子

執筆者:原 亜樹子

和菓子ガイド

「渋谷ヒカリエ」和菓子特集!

2012年4月26日に開業した「渋谷ヒカリエ」。前回の和カフェ特集に続き、後半の今回は、和菓子店情報をお届けします。地下2階ShinQs Foodの和菓子エリア12店舗を中心とする和菓子情報をご堪能下さい。
 

「ゆりい菓」の「ゆりい菓玉」

ゆりい菓

砂糖に頼らず野菜の美味しさをじっくり引きだす

野菜本来の美味しさと栄養価を育む「永田農法」を開発した「りょくけん」が初めて展開するスイーツ専門店「ゆりい菓」。彩り野菜のグリルタルトやたまねぎサブレなどが並ぶ中、注目は「ゆりい菓玉」。旬の果物や野菜で求肥と白餡を包んだ、鹿の子仕立ての生菓子です。

甘煮の野菜や果物を使っているのだろうと思いきや、「ゆりい菓玉 青大豆」は、ごくわずかな糖分で煮ただけのもの。「ゆりい菓玉 人参」は、じっくり焼いただけで砂糖は加えられておらず、意表を突かれました。
ゆりい菓玉

「ゆりい菓玉」青大豆(1個273円)

野菜スイーツと言っても、野菜が苦手な方でも楽しめるようにと、野菜の風味はほんのりというものが多い中、こちらは全く逆の発想。野菜の旨味や香りがギュッと凝縮されており、自慢の野菜を存分に味わってもらいたいという思いが感じられます。

これまで野菜スイーツに物足りなさを感じていた方でもきっと満足できるはず。ちなみに店名の由来は、古代ギリシャの学者アルキメデスが、王冠の純金度を調べる方法を発見した際に叫んだとされるEureka(ユリイカ)という言葉で、「わかった!」「見つけた!」という意味を持つそうです。野菜や果物の力強い美味しさを驚きと共に発見できる新店です。

「800や」の「おやさいねりきり」

おやさいねりきり

「おやさいねりきり」1個各368円程度

インターネット販売や催事で人気を集めてきた和スイーツ「800や」初の常設店。注目は「おやさいねりきり」。「いちご」や「さつまいも」、「ゆず」や「かぼちゃ」など、素材をそのまま生かし、着色料などを使わずに仕上げられた小さな生菓子です。

例えば「さつまいも」は、さつま芋を混ぜた餡を紫芋で作る皮で包み、芋の形に仕上げるなど、味も見た目も実物そっくり。パッケージも含めとてもキュートで、手土産にも喜ばれそうです。

「然花抄院」の「『然』かすてら」

『然』かすてら

「『然』かすてら」大1個1,575円、小1個630円

前回の「和カフェ特集」でもご紹介した関東初出店の「然花抄院」。「花も、菓も、然るべき姿へ」をコンセプトに掲げた京都の人気店です。おすすめはカフェ同様、京都で育った鶏の卵で作る、濃厚でとろりとした食感が魅力の「『然』かすてら」。大・小2つのサイズがあり、どちらも和カフェ「茶庭 然花抄院」(5階)の工房で毎日焼いています。

このほか、卵白をたっぷり使い、スフレのように口溶け良く焼き上げた「生也かすてら」もおすすめ。いずれも要冷蔵で製造日から2日の日持ちです。独特の質感の紙器のパッケージが愛らしく、手土産にも向いています。

店内工房で作る3つの和菓子

続いては、店内工房で作る3つの和菓子をご紹介します。

松濤まんじゅう

「松濤まんじゅう」(1個74円)

1つ目は、果実菓子で知られる「宗家 源吉兆庵」の新ブランド「銀座 松濤」の「松濤まんじゅう」。ガラス越しに饅頭を蒸し上げる様子を見ることができます。沖縄波照間産の黒糖を使った生地で、北海道産小豆のこし餡を包んだ饅頭は、驚くほどもっちり。長時間かけて蒸すことで生まれる独特の食感です。

 
「手づくりどら焼き」

「手づくりどら焼き」(1個200円)

2つ目は、奈良の和菓子店「天平庵」の「手づくりどら焼き」。生地には「ヨード卵・光」と国産小麦粉を、粒餡には北海道十勝産の生産者限定「エリモショウズ」を使うなど、材料へのこだわりが感じられます。6日間日持ちがしますが、できれば時間を置かずに食べたいもの。出来立てならではの、ふんわりとした生地と瑞々しい餡が楽しめます。

 
れもん大福

「生しぼり れもん大福」(1個189円)

3つ目は、金沢の和菓子店「村上」の大福。数種類ある中で、ぜひ味わって頂きたいのがShinQs限定の「生しぼり れもん大福」。柔らかい餅生地と餡と共に、レモンの爽やかな香りがふわり。餡に混ぜられたレモンの皮の甘煮が、食感と味のアクセントになっています。

 

パティシエの作る豆菓子に、作り立ての米菓

続いては、豆菓子やあられ、煎餅やかりんとうの専門店5店をご紹介します。日持ちが良く軽いものが多いので、遠方への手土産にもおすすめです。

Feve

フランス語でソラマメやしあわせを意味する「Feve」

まずは、自由が丘に本店のある「Feve(フェーヴ)」。パティシエ辻口博啓氏による豆スイーツのお店です。「ソラマメ×焼きモロコシ醤油」や、「カシュー×フランボワーズ」など、他では味わえない豆スイーツが30数種類揃います。素材の味や栄養を大切にし、体への思いやりも感じられる優しい味わいです。

 
渋谷えびせんべい

「かわいい和『渋谷えびせんべい』」(1箱5袋入り525円)

続いては、えびせんべいの老舗「桂新堂」。えびの香り高いせんべいは高級感があり、ともすると敷居の高さを感じさせます。そのイメージを払拭するのが日本の風物や物語などをモチーフにした「かわいい和」。中でも、えびせんべいに渋谷の待ち合わせスポットを描いた、ShinQs限定の「かわいい和『渋谷えびせんべい』」は、目が釘づけになる愛らしさです。

 
やわらか手まりフルーツミックス

「やわらか手まりフルーツミックス」

玉や絲や」は、京都のかりんとう専門店。個性豊かな50種類ほどのかりんとうがずらりと並びます。ShinQs限定、ひと口サイズの「やわらか手まりフルーツミックス」は、ドーナツを思わせるしっとりと柔らかいかりんとう。メロンにラズベリー、ピーチがほんのり香ります。

 
瑞花

「瑞花」新潟から届く出来立ての米菓

米どころ新潟の、あられ・おかき・おせんべいの専門店「瑞花」。手づくりに近い製法で作られた、出来立ての米菓が並びます。日持ちのするイメージのある米菓ですが、焼き立て、揚げ立ては別格の美味しさです。

 
つ・い・つ・い

「つ・い・つ・い」店主の遠藤さん

番外編、ShinQs5階の期間限定ショップ「ザ・マーケットプレイス」に8月末まで出店予定の「つ・い・つ・い」。契約農家特別栽培米「わたぼうし」一等米を使用した、あられ専門店です。試食した中で一番のおすすめは、お酒にも合う「モッツァレラ」。甘い香りのタラゴンが複雑な香りをひとつにまとめ、チーズとあられの美味しさを引き立てます。

 
モッツァレラ

「モッツァレラ」835円

店主の遠藤さんが、知人のあられ工場と組み、4年前に開業した同店。海外でも愛されるようにとの願いを込めて、フィンランド出身の友人がデザインしたパッケージにも注目です。




モダンなスタイルの和菓子 

締めくくりは、伝統の和菓子をモダンなスタイルで提案する2店です。

あきよし

「あきよし」(1個181円~)オリジナル生外郎

まずは、山口で150余年続く老舗和菓子店「三隅勝栄堂」。おすすめは、ShinQs限定の生外郎(ういろう)「あきよし」。山口銘菓の外郎を同店独自のスタイルで作ったもので、わらび粉を使ったプルプルと瑞々しい食感が魅力です。小豆、抹茶、みたらし、国産の果実を使った月替わりの4種類の味が楽しめます。

 

あやめしぐれ

「あやめしぐれ」(1個168円)

続いては、贈答向きの和菓子が揃う「菓匠 清閑院」。ShinQs限定の「あやめしぐれ」は、茶葉入りの抹茶餡をほろほろとした生地で包み蒸しあげたもの。中心から緑、黄色、紫と美しい3色であやめを表現しています。初夏らしい色合いの和菓子です。

駆け足で一挙にご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。前回の和カフェ特集と合わせ、和菓子巡りにお役立て下さい!

渋谷ヒカリエ基本情報>
◆所在地:東京都渋谷区渋谷2-21-1
◆地図:渋谷ヒカリエ
◆アクセス:東急田園都市線、東京メトロ副都心線「渋谷駅」15番出口直結。
東急東横線、JR線、東京メトロ銀座線、京王井の頭線「渋谷駅」と2F連絡通路で直結。

◆営業時間:
ShinQs:10:00~21:00
カフェ&レストランフロア:11:00~23:00
(6月1日より一部長時間営業あり)

◆問合せ先:
渋谷ヒカリエ:03-5468-5892
ShinQs:03-3461-1090
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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