無駄で面倒なツール
ちょっと意地悪ですが、非効率なコミュニケーションツールであるという言い方もできます。
受け取る方も受け取る方で、手紙を見るたびに最初から書き始めようとするんですから、面倒と言えば面倒です。もちろん、ボタンでアニメーションを飛ばすこともできますが、そんなことをするんだったらそもそもいつの間に交換日記を使う意味もよく分からなくなってきます。書かれた文章はテキストデータじゃないわけで、コピーアンドペーストすることもできませんし、転送もできないようになっています。
つまりコミュニケーションのツールとしては非効率なんです。で、3DSというハードにとっては、この非効率なツールをわざわざ提案することにすごく意味があるんです。
無駄に魔法をかけて面白くする
便利なコミュニケーションツールじゃなくて、楽しいコミュニケーションツール
3DSはコミュニケーションを便利にするツールである必要はほとんどなくて、それよりはコミュニケーションを面白くしなければいけません。だって、ゲームハードなんですから。なので、無駄でもいい、面倒でもいい、不便でもいい、ただしそれらに魔法をかけて、面白くして欲しいんです。その魔法にみんな、驚いたり、喜んだりするんです。いつの間に交換日記は、冷静に考えればよっぽど面倒なプロセス満載の作りに、それはもう強力な魔法がかかっていて、とても魅力的になっています。
そういう意味で、いつの間に交換日記は、まさに3DSが提案すべき価値を体現したようなゲームであると言えます。