新メンバー、74ちゃん
ガイド:今回、ミドリ÷グレープさんが抜けたあと、74÷グレープさんが加入。74って・・・何か意味があるんですか? 永井さんからは、こういう風にやってくれとか注文があったのでしょうか? バリー・アンドリューズ(元XTC)を練習しろ!とか(笑)?
74÷グレープ(以下74):
名前です。本名がナホというので、ナ・フォーなんですけど。意味は、とくにないです(笑)。バリー・アンドリューズを練習しろとは言われませんでしたけど、極めると良いと。人生のテーマです(笑)。
1番最初はぶどう÷グレープでなく、単発のセッションバンドに誘われたんです。そのスタジオで、「おまえはXTCとアトラクションズとスペシャルズのあいつが好きなんだろう」とツっこまれました。ズハっと当てられました。なんでだろう。初期XTCは酔っぱらってコピーするのはすごく楽しいですが、酔っぱらってるので翌日弾いてみるとなんか違っている。んで耳悪いなあ私、と落ち込む(笑)。
ながい÷グレープは、音色というか、耳当たりについての拘りの方が強い印象です。ミドリ÷グレープだとその辺の意志疎通はできていたと思うのですが、今回のレコーディングでは、まず、そこの共通言語を作るところから始めなくてはと。そのアプローチとして音源を貸してくれたり、教えてくれたり、打ち合わせを重ねました。プレイについての注文は「シンプルにやってくれ」のひとつだけです。シンプルで印象的でゆるぎないフレーズ。一番難しい(笑)。
ガイド:
ぶどうでのシンセ・キーボードは重要な役割ですが、今回ぶどうのメンバーとして演奏をしてみてどうでしたか?
74:
外から聴いている分には、色づけというか、服だったり化粧だったりという位置で見た目を左右するはっきりとした色彩係、というイメージでした。もちろんそういう部分は大きいのだけど、演奏してみて思ったのは、フレーズ自体がアレンジの筋骨にかなり食い込んでいる、ということ。若輩者がエラそうに言いますが(笑)、 わたしはもともとベース弾きなのでこれは弾いてて盛り上がる。じぶんのズレでリズム隊の先輩方まで下手に聞こえてしまうという、後輩的には恐ろしい展開が待ち受けているのです。諸先輩も人なので揺れることはあるのですけど、そしたら当然合わせてきてよ、と、言われます(笑)。これはたいへんだなぁ、私ベーシストでよかったなぁと(笑)。
ガイド:
バケラッタの時に永井さんと共演していたとか! どんなバンドをやっていたのですか?
74:
とってもキャッチーなギターポップバンドです。だんだんどんどん泥臭くなって行きましたけど(笑)。話が前後しますけど、わたしはもともとベースを弾いていて、ベーシストとして共演していました。
そのバンドのリーダーは私と同世代なのですが、初期パンクからコステロとかスクイーズ、ニック・ロウなんかが大好き。周りにそんな人いなくて、私はリスナーとしてもプレイヤーとしてもものすごく影響を受けているのですが、、そのリーダーのセンスをながい÷グレープが見逃すはずもなく(笑)といったところです。たぶん知り合ってから15年くらい経っていると思います。逆算してみて、改めて驚きます。恐ろしいですねこれ(笑)。