実質的で賢明な選択ができる女性が選ぶ部屋、
それが美人部屋
きちんと相場などを調べ、条件に優先順位を付けて部屋探しを始める賢明な人が増えている
震災で安全を基準に住まいを買おうとする人が増えたように、賃貸でも借りる人の意識はここ数年でずいぶんと変わってきたように思います。特にその傾向が強いのが女子。かつては相場を無視した家賃設定に設備山盛り、新築で広くて南向きなどとあり得ない条件を出す人が多かったものの、ここ数年、見栄やイメージではなく、実質的な選択をする女子が増えているのです。
オートロックがあれば良いという思い込みは、安全な住まいにはつながらない
たとえば、防犯を気にする場合、オートロックだけが身を守ってくれるわけではありません。帰路や建物周辺の状況や住戸の配置その他、気にすべき点はいくつもあり、オートロックがあるからと、その他のチェックを忘れてしまうようでは、逆に危険です。また、限られた予算で部屋を探す場合にはすべての条件がかなえられるわけではありません。じゃあ、何を優先するか。そのあたりを自分に合わせて冷静に判断できる女子が増えているように思うのです。
外食事情はもちろん、中食事情も調べ、手頃でバリエーション豊富な食が楽しめる街を選びたい
見た目だけでなく、そうした賢明な生き方ができる女性こそが本当の意味での美人だと思うのですが、そこで選択される部屋のことを私は美人部屋と呼んでいます。具体的にエリアとして考えてみると、限られた予算でできるだけ条件の良い部屋が借りられる、スーパーとコンビニだけでなく、会話しながら買い物のできる商店街のある街で、上手に息抜きできる癒しや和みのスポットのあるエリアということになります。興味、関心に応じて身軽に動ける、遊びに行けることも自分を高めるためには大事だろうと思うので、極端に都心から離れたエリアではダメです。また、住宅そのものについても私見はありますが、このページのテーマは街ですから、ここでは物件については取り上げません。
乗換えがある分、家賃お手頃、
広い部屋も狙える東急世田谷線
東急田園都市線と東急世田谷線間は地下道でつながれており、多少歩くが雨の日も濡れずに済む
さて、美人部屋がある街はピンポイントで見るといくつか挙げられるのですが、探しやすさを考えると、そうした街が集まっている沿線を狙うのが現実的。そこでお勧めしたいのが東急世田谷線です。この路線は併用軌道は少ないものの、都電荒川線と並んで東京に残る路面電車のひとつで、全線世田谷区内を走ります。東急田園都市線の三軒茶屋駅と京王線下高井戸駅を結び、途中、山下で小田急線豪徳寺駅と交差します。都心に出るためには乗換えが必要な駅もあるわけですが、その一手間があるだけで家賃相場は下がります。
学生が多いこともあり、比較的手頃で条件の良い部屋が見つかる
たとえば三軒茶屋は東急田園都市線の駅で家賃相場は1K~1DKマンションで9万円~、アパートでも7万円台後半くらいからとなっていますが、これが5駅(といっても乗車時間は7分、距離にして2.2キロ)離れた上町駅になると数千円から1万円くらいは安くなります。シングルにとって月1万円の差はけっこう大きいのではないでしょうか。
沿線には何軒かの銭湯がある。銭湯のある街には古いアパートが残されていることが多い
また、乗換え分、ちょっと不便ということで、これまであまり開発が進められてこなかったため、古い物件が残っているので、探し方によっては安くて広い部屋が探せる可能性が大きいのです。ワンルーム、1Kよりはダイニングに広さのあるダイニングキッチンのほうが空間を分けた生活ができますし、自炊にも便利。健康、美容を考えたら、古くても広い1DKのほうが賢い選択ではないでしょうか。
渋谷行きのバスは世田谷通りを走る。通り沿いにはスーパーや飲食店などが多い。最近はラーメン屋さんも目につく
上町までは世田谷通りが並走しており、渋谷までのバスが利用できるのもポイント。上町の少し先に東急バスの弦巻営業所があるため、上町周辺までは渋谷発23時10分までの通常のバスが利用できますし、その後も2本の深夜バスがあり、帰宅が遅い人もタクシーを利用することなく帰れます。駅間が短いので、三軒茶屋、山下、下高井戸まで帰りついていれば、歩いて帰る手もあります。
続いて
東急世田谷線の住みやすさを見ていきましょう。