東京・神奈川・千葉・埼玉に住む/23区南[目黒・世田谷・大田・品川]

不動前、歴史、緑のある、都心近くの穴場な街

東急目黒線で目黒から一駅。五反田からも徒歩圏という立地の割りに知られていない街不動前。ここには目黒不動、林試の森公園といった歴史、緑に商店街もあり、住みやすさもばっちりです。

中川 寛子

執筆者:中川 寛子

住みやすい街選び(首都圏)ガイド

山手線の2駅から徒歩圏、
便利なトライアングルの中心にある街

東急目黒線
東急目黒線は東京メトロ南北線、さらに埼玉高速鉄道、都営三田線とも乗り入れている
まずは地図を見てください。東急目黒線で目黒から2分1駅目が不動前ですが、ここは山手線の隣駅五反田からも徒歩圏。1キロちょっとあるので、10分以上はかかりますが、歩いて歩けない距離ではありません。さらに、東急目黒線の隣の駅は商店街で有名な武蔵小山。山手線ターミナル2駅と商店街の街のトライアングルの真ん中にある街、それが不動前なのです。

不動前と周辺の位置関係は?

地図
目黒、五反田、武蔵小山が作るトライアングルのちょうど真ん中くらいに位置し、幹線道路にも近い不動前のロケーション概念図


山手通り
駅のすぐ脇を通る山手通りでは現在首都高中央環状線の工事が進行中。通りに面して、目黒線の高架下にはスーパーも
さらに、駅のすぐ脇を山手通りが通っており、平成25年度には首都高速中央環状品川線の五反田出入り口も作られる予定。環境面を問題にする人にはちょっと気になるかもしれませんが、足回り、生活の便利さでいえば抜群のロケーションと言うわけです。また、目黒通り、中原街道もすぐ近くです。

駅名の由来は目黒不動、
下町情緒もある、歴史ある街

目黒不動
江戸時代の行楽地としての目黒不動の賑わいは池波正太郎の小説にもよく出てくる
さて、その不動前という駅名の由来は日本三大不動尊のひとつ(ただし、諸説あり)、目黒不動尊から来ています。不動前駅から歩いて15分、高台にある天台宗泰叡山瀧泉寺、通称目黒不動尊は平安時代に開かれた由緒ある寺で、江戸時代には一大行楽地。今も毎月28日には境内で縁日が開かれ、渋谷からの直通バスが出ているほどです。

蛸薬師
目黒不動参道にある蛸薬師。いぼにもご利益があるそうだ
また目黒不動の周りには蛸薬師、五百羅漢寺など他にも多くの寺社があり、門前にはあまり大きくはないものの門前町(現在は目黒不動商店街)も開けています。名物は巣鴨のとげ抜き地蔵の近くにある川魚料理のにしむらの目黒店で、こちらの名物は八ツ目鰻。残念ながら11月~1月限定だそうですが、参詣の方々には人気のようです。下町風情のあるエリアというわけです。

林試の森公園に目黒川、かむろ坂の桜……、
緑、自然にも恵まれたエリア

林試の森公園
林試の森公園のうっそうとした緑は都心近くとは思えないほど
このエリアでもうひとつの人気のスポットは都立林試の森公園。ちょうど武蔵小山と不動前の、どちらかといえば武蔵小山寄りという場所にあり、目黒不動からはすぐ近く。ここは明治33年(1900年)6月以来昭和53年まで、林業試験場として使われてきた場所で、当時からの巨木が多く残されている公園です。園内には絶滅危惧種の樹木や、オオルリ、キビタキ、カワセミ、サンコウチョウなどといった、都会ではほとお目にかかれないような野鳥が見られるほど自然が豊富。ディキャンプ場やせせらぎもあり、森閑とした山の風情が味わえます。

かむろ坂通り
山手通りから武蔵小山方面に向かうかむろ坂通り。桜のトンネルが名物
また、この街には桜の名所が2ヵ所もあります。ひとつは全国的に有名な目黒川沿い。花見の時期の賑やかさは中目黒~目黒間には劣るものの、花の見事さはこちらも負けず劣らず。人がいない分、静かに楽しめるというものです。また、もうひとつは地元で有名なかむろ坂の桜。山手通りから武蔵小山方面に抜ける坂道で両側には桜の並木が500mほども続き、時期には桜色のトンネルに。新緑の頃もきれいで、歴史のある街ならではの風情を感じます。

次のページでは不動前の住み心地、住宅価格を見ていきます。

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