4月と10月の2度引下げられる
前述の0.3%の引下げは「通常の引下げ」なのですが、今年はこれに加え「特別な引下げ」も行われるのです。さて、この「特別な引下げ」とは一体何なのでしょう?実は平成12年度から14年度にかけて、「通常の引下げ」について、物価が下落したにもかかわらず、特例措置として年金額を据え置いていました。要は本来引き下げなければならなかったのを、特別に引き下げずに払い続けていた「払いすぎ」の状態が続いていたわけです。
これを今後3年間で本来の額に引き下げていくことになったのです。引下げは今年の10月分(12月支払)から行うようです。引下げ幅は、今年は0.9%となります。
つまり「通常の引き下げ」により、4月分(6月支払)から0.3%引き下げられるのに加え(老齢基礎年金は満額の場合78万6500円へ)、更に「特別な引き下げ」により、10月分(12月支払)から0.9%と(老齢基礎年金は満額の場合77万9300円へ)、2段階の引下げが今年は行われる事になるのです。前年度から9,600円のマイナスとなりますね。
2度の引下げは、来年以降続く可能性も
本来、平成12年度から14年度で引き下げなければならなかったのは2.5%で、これを今年度から3年間かけて元通りに戻します。具体的なスケジュールとしては、
・平成24年度 0.9%
・平成25年度 0.8%
・平成26年度 0.8%
と引き下げられる予定です。
上に書いた引下げはあくまでも、平成12年から14年度のものであり、これとは別に毎年行われる改定がありますので、来年以降も「ダブルの引下げ」があり得るということになります。