身近にゲームが増えている
様々な形でゲームに触れる機会がある時代の到来は、まさしく好機が訪れていると言ってよいでしょう。(イラスト 橋本モチチ)
ガイドが色んな形でゲームが提供されているのを見て感じるのは、コンピューターの進化によってインタラクティブなコンテンツが益々身近になってきている、ということです。最初はお家に性能の高いコンピューターなんてないですから、アーケードが先行します、業務用です。ファミコンをきっかけに、お家のテレビにつなげて遊べる家庭用ゲーム機が一気に存在感を示します。今度はそれが、携帯ゲーム機という形になって、持ち歩いて遊べるようになりました。
そんな中で、スマートフォンが登場します。文字通り、賢い電話ですね。メディアレスで、オンラインから小規模のゲームをダウンロードして遊ぶやり方が主流です。専用のゲームハードや数千円もする高いソフトを買ってまで遊ぶのは大変という人でも、気軽にゲームをプレイすることができます。
そしてさらに、ソーシャルゲームです。ソーシャルゲームというのはSNSがベースなわけで、クラウドを利用したサービスです。PCやスマートフォン、携帯電話などの常時接続を基本とした端末からSNSに接続してもらい、メールでも、日記でもない、新しいソーシャルな関わり合いの手段としてゲームを提供しました。
これらのプラットフォームは、部分的には競合するところもあるでしょうし、同じ顧客をターゲットとすることもあるでしょう。しかし全体としてみれば、ゲームと言う名前のついたインタラクティブなコンテンツに触れる機会を増やし、新しい関係性を増やし、体験するユーザーを増やしていくことになると思います。
ゲーム業界全体を考えた時に、これは紛れもないチャンスです。これ程身近にゲームがある生活、いつの間にかゲームがある生活、常に何かのゲームを持ち歩いている生活、そんなことは初めてです。
これからはソーシャルゲームだとか、スマートフォンがコンシューマーを食うとか、そういうことについても考える必要はあるのかもしれません。しかし、この好機においては、それぞれのプラットフォームが提供するゲーム体験がそれぞれの場面にマッチした形でユーザーを満足させ、そしてそれらが有機的に繋がって大きな盛り上がりを作っていくことこそが、もっとも重要であるように思います。
あらゆる場面においてゲームに触れてもらう可能性のあるこの時代、ゲーム業界は大きな視点でゲームという文化の広がりを考えていくタイミングに来ているのではないでしょうか。
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