低音は抑えめで安定した音が楽しめる「K550」

冷たさやとがった感じは感じられない、安心した音が楽しめる

冷たさやとがった感じは感じられない、安心した音が楽しめる

「K550」最大の特徴は、一般家庭向けヘッドホン「K」シリーズ初の密閉型を採用したことです。密閉型ヘッドホンは遮音性が高く、パワフルな低音やダイナミックな中音、キレ味鋭い高音などエネルギッシュなサウンド傾向がありますが、K550の音はどうでしょうか。

真っ先に感じたのは「端正」「知的」な心地よさでした。低音の量はかなり抑えめで、ドスンバタンの迫力勝負とは正反対。染み入るような表現力と地に足のついた安定感があります。

 
ポータブルプレーヤーに直接つないでの試聴では、イコライザーで低域を少し持ち上げてもいいかなと感じましたが、ヘッドホンアンプにつなぐとグッと底力が加わります。再生周波数帯域が重低音までよく伸びている証拠でしょう。

中高音は、AKGらしくナチュラルでリリカル。中低音から中高音までの解像力がかなり高いのですが、そのわりに線の細さや肌触りの冷徹さがなく、聞いていてとても安心できる音作りです。


他のAKGヘッドホンとの違いは?

「K550」とおなじ「K」シリーズに属する、他のモデルと聞き比べてみました。オーディオマニアの間で大人気を博した、オープンエア型(背面開放型)ヘッドホン「K701」の後継モデル「Q701」は、とにかく軽やかで広がり間に優れ、爽やかなサウンドです。ちょっと乾いたイメージもありますが、K550と双壁をなす魅力的な音でした。
「K701」のスペシャル版「Q701」。「K550」とともにおすすめです

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「K540」は、「K550」の下位機にあたるエントリーモデルで、やや小型のオープンエアタイプです。音作りは「K550」とはまったく異なり、低音がズゥ~ンと響きながらサウンド全体を支えるタイプ。音の分解能や明快なリズム感はいまひとつですが、中高域は明快でよく前に出てくるため、バランスはそれなりに取れています。小編成ジャズなどはなかなかエネルギッシュに聴けました。
低音を重視したいなら「K540」もおすすめ

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3機種それぞれに良さはありますが、個人的には「K550」がもっとも気に入りました。かけ心地も音質も、音楽とゆったり向き合う聴き方に最適ですし、なんと言っても各部の作りがじつに上質。大人が夜にグラスを傾けながら疲れを癒す、などのシーンには、実によく似合いそうです。実売価格も2万9000円前後ですから、趣味の高級ヘッドホンとしては手頃でしょう。


【関連サイト】
AKG K550





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