普段乗りでもタイプRの快感が楽しめるタイプRユーロ
気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい!」という中古車をご紹介しているこの企画。今回はホンダシビックタイプRユーロ(現行)を取り上げたいと思います。フィットと同じく、センタータンクレイアウトとなるハッチバックのシビック。そのため着座位置がセダンより少し高めであるなど、スポーツカーらしくはないのですが、それでも高回転までキレイに回るVTECエンジンをマニュアルで操る快感は……やはりスポーツカー
タイプRとは本来ホンダの最上級スポーツモデルに冠される名称ですが、シビックには2つのタイプRが存在します。一つはセダンタイプのシビックをベースとしたタイプR、もう一つは、今回取り上げる、欧州でのみ販売されているハッチバックタイプをベースとしたタイプRユーロ。
一見、単にボディスタイルが異なるだけのようですが、セダンとハッチバックではプラットフォームが違うのですから、同じ「シビック」の名前が付いてても実は別の車、と言っても過言ではないでしょう。ちなみにハッチバックは、フィットと同じプラットフォームが使用されています。
欧州専用モデルとして開発されたハッチバックスタイルは、今見ても未来的。タイプRユーロはザックス社製ダンパーが採用され、しなやかさの確保が目指されたといいます。ちなみに欧州ではすでにニューモデルのシビックへ移行しています
さらに味付けも異なります。セダンタイプのタイプRは、足回りがガチガチで、そのままサーキットを攻めて楽しめるマジなスポーツモデルなのに対して、ハッチバックスタイルのタイプRユーロはそれよりはしなやかで、どちらかというと日常の道でワクワクできるという車です。
そもそも、見た目も随分異なりますしね。同じシビックタイプRという名前が付いているけれど違う2台だと思っていただいていいと思います。それにしてもハッチバックスタイルのシビックはかなり未来的で、「ハッチバックを日本でも売って欲しい」という人も少なからずいたほどです。
そんなタイプRユーロですが、原稿執筆時点で修復歴なしの最安値が199.5万円(2009年式/2.6万km)と、ようやく200万円を切ってきました。新車時価格が298万円ですから、まだ100万円しか安くなっていませんが、それでも私は今が狙い目(つまりおいしい)と思っています。
なぜ今がおいしいのか。その理由を次ページ以降でもう少し見ていきましょう。