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メジャー勝利数に見る名手の系譜と新世代の台頭(2ページ目)

2012年は、偉大なプロゴルファー、ベン・ホーガン、サム・スニード、バイロン・ネルソンの生誕100年にあたります。メジャー勝利数を手がかりに、プロゴルフの歴史を彩った名手たちを紹介しながら、近年著しい世代交代の波を代表する新しいプレーヤーを紹介します。

児山 和弘

執筆者:児山 和弘

ゴルフガイド


タイガー・ウッズ登場!

セントアンドルーズ

全英オープンの舞台のひとつであり、ゴルフ発祥の地と言われるセントアンドリュース オールドコース

世界中から優秀なプロゴルファーが集まるメジャー大会で、複数回優勝が難しくなる中、セベ・バレステロスの5勝と、ニック・ファルドの6勝は特筆されます。セベは、マスターズ2勝、全英オープン3勝。ファルドは、マスターズ3勝、全英オープン3勝と同大会で複数回優勝しているのが特徴です。やはり、大会によって相性や得手不得手があるようで、同じ大会に2度以上勝利するプレーヤーはその後も少なくありません。

セベは、1979年の全英オープンでの最終日の16番ホールで、ティーショットを曲げ駐車場から打ってバーディーを奪い優勝。ファルドは、96年のマスターズで、ゴルフ史に残る大逆転でグレッグ・ノーマンを破り優勝しています。
こうした記憶に残る印象的なシーンを数多く持っているのも超一流ゴルファーの所以です。

そして、97年のマスターズには、タイガー・ウッズが史上最年少で優勝します。それから現在までメジャー通算14勝。タイガーは、実績、技術、カリスマ性、どれをとってもゴルフの歴史の中で最高のスーパープレーヤー。ゴルフという競技の枠を超えて、多くの尊敬を集めています。2008年からはメジャー勝利から遠ざかっていますが、復調の兆しもあり、2012年は活躍が期待できそうです。

VR PRO BLADE

タイガー・ウッズなども使用するナイキ「VR PRO ブレード」。タイガーは、あまりクラブを変えないことで有名。クラシックなタイプを愛用

タイガーを脅かすほどのライバルはなかなか存在しませんが、メジャー4勝のレフティ、フィル・ミケルソンや3勝のアーニー・エルス、ビジェイ・シンなど、多くのグッドプレーヤーが存在します。
現代のゴルフファンも、この時代のプレーヤーが一番馴染みがあるのではないでしょうか?

2000年以降に限ると、それ以降メジャー大会に複数回勝利したプレーヤーは、レティーフ・グーセンやパトレイグハリントンの2人のみ。その競争はし烈で、複数回優勝ともなるとかなり難しいといえます。

タイガー・ウッズがプロ入りした時に、ジャック・ニクラウスは、「タイガーは自分とパーマーのメジャー勝利数を足した数(注 計25勝)くらい、メジャーに勝利するだろう」と予言したのは有名な話です。現時点では、それが達成されるかどうかはわかりませんが、現時点で14勝、36歳のタイガーがこれから10勝以上するのはかなり困難ではないかと予測されます。

さらに、ここ数年は若く実力のあるプレーヤーが登場し、大きな世代交代の波が訪れています。
今後は、彼らの台頭も無視できなくなるでしょう。2012年以降は、こうした新時代の寵児たちと、タイガーやミケルソンなどの重鎮が覇権を争う構図になりそうです。楽しみですね。

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