夜遅くまで寝ない子はおばけになるぞ!
第4位 『ねないこだれだ』
『ねないこだれだ』が、1969年の発売以来ずっと高い人気を誇っているのを見ると、なかなか寝つかない子どもたちに四苦八苦するご両親の姿が想像され、「お父さん、お母さん、頑張って!」とエールを送りたくなりますね。
さて、この絵本、どんな本かと問われれば、「怖い本です」とお答えします。何が怖いかって、夜遅くまで起きている子がおばけにされて、おばけの世界に連れて行かれるのですから、お話を聞く子どもたちの恐ろしさがどれほど大きいものか、想像に難くありません。
この恐ろしさを逆手にとって、寝ない子どもを寝かしつけるためにこの本を読む方も多いと思います。かく言うガイドもその昔、この絵本を読みながら「早く寝ないとねないこおばけが来るぞ~」と子どもたちを脅したものでした。けれど、本来この絵本は、温かなベッドの中、信頼できる人と一緒という安心感の中で、怖さを楽しむ作品ではないでしょうか。「もう1回読んで!」につながる怖さがあって、しかもその怖さを一緒に楽しめる人がいるというのは、小さな子どもたちにとって何よりの幸せかもしれません。
そのことに気が付いてからは、怖い怖いと震えて布団をかぶりながら、やっぱり「もう一回読んで……」とねだる子どもたちに、優しい声で(?)応えるガイドなのでした。でも、もう1回だけ読んだら寝ましょうね。
せなけいこ
価格:630円
出版社:福音館書店
推奨年齢: 1歳くらいから
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