テクノポップ/アーティストインタヴュー

plusico(初音ミク)plays Moonriders(3ページ目)

pluscioは、ムーンライダーズの岡田徹さんとサウンド・デザイナー&マニピュレーターの黒田英明さんによる新しいユニット。初音ミクでムーランダーズ曲を電子音だけでなく生音を取り込んでリメイク。お二人に登場してもらいました。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

カヴァー選曲のポイント

ガイド:
hatsunemikuplaysmoonriders

初音ミク plays 月光下騎士団

では、plusicoとしてアルバム『HATSUNE MIKU plays MOONRIDERS~初音ミクplays 月光下騎士団(ムーライダーズ)』についてお伺いします。全14曲、カヴァーの選曲となったポイントがあれば教えてください。70年代結成時から80年代のムーンライダーズ曲が多いですね。
 
黒田:
岡田さんとももろもろ相談しつつ、自分の基準としてはやはり個人的に好きな曲、というところであったり、初音ミクというキャラクターや声でカバーするにはどの曲が合うか、ということであったり、今回改めてアレンジしなおしたら面白くなりそうなのはどの曲かな、ということであったり……といったあたりのもろもろのバランスを考えつつ選んでいきました。
 
岡田:
そうですね、黒田くんがやってみたい曲を聞きつつ、政治的なモロモロ(笑)を配慮しつつ、コトを進めた結果、そのようなラインナップに。
 

ヴィデオ・ボーイ

ガイド:
1曲目の「ヴィデオ・ボーイ」はコンセプト的にもテクノポップで初音ミクがやるには確かにぴったりですね。当時、『MODERN MUSIC』はよく聞きました。
 
黒田:
まさにそういったイメージで、この曲はアルバムの中でもとくに電子感を強く押し出したアレンジになっています。ビデオからDVD、そして今やブルーレイの時代ということで、よりヴィヴィッドでポップな色彩感を出すようなイメージで(笑)。
 

いとこ同志

ガイド:
岡田さんが作曲した「いとこ同志」は、原曲からアレンジが大きく変わり、大人のムードのジャジーな曲と初音ミクの組み合わせが面白いです。
 
黒田:
以前にこの曲をスウィングジャズスタイルでアレンジしたことが…と先に岡田さんからもありましたが、今回のアルバムに入っているのはその時のアレンジをベースにしたものです。当時はインストバージョンだったので、ボーカルを載せるために少しアレンジを改訂した結果、最終的にこういった形になりました。イメージ的には、まさにCount Basie meets 初音ミクな感じでしょうか。
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