ストレス/家庭・育児・嫁姑・義理づきあいのストレス

男らしさ、女らしさに悩む人の「自分らしさ」の育て方(2ページ目)

「草食男子、肉食女子」に象徴されるように、とかく人は既存の「男らしさ、女らしさ」の枠にとらわれがちです。しかし、その枠にとらわれすぎると実は大きなストレスになったり、「自分らしさ」を見失うきっかけになることも。既存の男女差イメージから自由になるためのヒントをお伝えします。

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

「弁当男子」「なでしこ女子」は自然な現象

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男が「女性的な趣味」を好きになるのは自然なこと

ところで、多くの人が「男らしさ、女らしさ」を印象だけで決めつける傾向がありますが、それは本当に正しい判断なのでしょうか?

近年では、「弁当男子」「スイーツ男子」「編み物男子」「刺繍男子」のように、女性ならではと思われていた趣味を楽しむ男性も増えています。女性では、「なでしこジャパン」のように、元来男性に限られていたスポーツの世界に、どんどん活躍の場を広げています。

こうしたことから、「男が弱くなり、女が強くなった」と言われがちですが、本来、人間の中には男性的な部分も女性的な部分もあるのが自然です。また、第2次性徴からは、男女の身体変化や心理変化が目立っていきますが、それだけで「個性の差」を論じることはできないはずです。

「性別の傾向」ではなく「自分という個性」に注目する

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「男だから、女だから」という意識からフリーになり、やりたいことをやってみよう

そもそも、私たち一人一人が「自分らしさ」を発揮でき、性別の偏見を持たずに自由に行動していたなら、「男が弱くなり、女が強くなった」という印象を持つことは、ないのかもしれません。

したがって、「性別の傾向」にとられてストレスを抱えるより、「自分という個性」を育てることに、情熱を注ぐ方が建設的です。そのためには、まずは自分が直感で感じた「やってみたいこと」にチャレンジしていくことが大切なのだと思います。

それが「性別の傾向」にマッチしていたら、身近な資源を気軽に利用できるので便利です。でも、一方マッチしていない場合、だからこそ、より新鮮な目線でその物事を楽しむことができるのです。資源がないなら、それを作り出すパイオニアになれるかもしれませんし、インターネットを通じて世界中にネットワークを広げることもできます。

こんなふうに、「男らしさ、女らしさ」にとらわれず、「自分らしさ」を発揮する機会を持てば、世界への印象が変わっていくのではないかと思います。「自分という個性」を見失いがちな方は、ぜひ思い込んでいた「限界のフィルター」を外してみましょう。そして直感で感じた「やってみたいこと」に注目し、できるところからでもトライしてみるといいと思います。
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