絶好調アウディの現行モデルに半額以下で乗るチャンス
気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい!」という中古車をご紹介しているこの企画。今回はアウディTT(現行)を取り上げたいと思います。全長4180mm×全幅1840mm×全高1390mmは旧型より全長&全幅で上回りますが、A3スポーツバックの全長より約100mmも短いというコンパクトなサイズ。またニュルブルックリンクのサーキットで、旧型より15秒もタイムを縮められるほど走行性能が格段に進化しています
初代(つまり旧型)は唯我独尊の、バウハウス(モダニズム建築に影響を与えた芸術)の影響を受けたともいわれる斬新なスタイルで登場し、TTの名を大いに世の中へ知らしめました。現行モデルは初代のイメージを継承しながらも、あくまでも現代的な車のデザインにまとめられたため、一部の車好きからは文句が出なかったわけではありません。
しかし2006年10月に登場して早5年以上が経ちますが、いまだに私にとっては「フツーにカッコイイ」クーペです。初代はもっとクセのある、熱狂的なファンの出来るようなデザインであるゆえ好き嫌いがはっきりしそうですが、この車は今のアウディらしさ全開で、広く万人を虜にするスタイルだと思います。
後席は「いざとなったら」使うと割り切ったほうがよさそう。その代わりといっては変ですが、後席を倒せばラゲージは290Lから一気に700Lへと容量がアップ。ゴルフバッグを2つ積めます。このクラスのクーペでは貴重な大容量ラゲージです
デビュー時点でのラインナップは2LターボのFF車(2.0TFSI)と3.2Lの4WD車(3.2クワトロ)。新車時価格は2LターボのFF車が440万円、3.2L車が574万円でした。
500万円前後という高価なわりに、後席に大人が座ることは難しいほどコンパクトなクーペですが、それゆえスポーツカーとしての資質も高く(だから価格が高く)、中古車も人気でそう簡単に値落ちしてくれなかったのですが、5年の歳月が経ったことでようやく200万円を切る車が中古車市場に出てきました。
原稿執筆時点での最安値は2.0 TFSIの197.0万円。2007年式で走行距離7.8万km(修復歴なし)です。また3.2クワトロも236.3万円(2006年式/3.2万km/修復歴なし)で見つかります。いずれも新車時の半額以下です。
今やTT以外にもA5やR8、さらにはRS5などその派生系も含め、クーペ不人気の日本において積極的にクーペのラインナップ充実を図るアウディ。絶好調ゆえクーペ以外の車種も豊富なのですが、そんな今一番乗っているブランドの現行モデルに、半額以下で乗れるチャンスは、やはりおいしいと言わざるを得ません。
次ページ以降で、もう少しその魅力を探っていきましょう。