クルマを通じて振り返るこの1年
実にいろんなことが起こってしまって、“こたつでみかん”的に振り返ろうにも、重過ぎる1年が過ぎようとしている。クルマの世界はといえば、相変わらず日本車が意気消沈気味で、いくつかの新しい技術がわずかに未来を照らすばかり。産業としてもモノとしても、本当にクルマ造りがダメになっていきそうな気配もあれば、今こそ新たなモビリティを提案する役目が日本にあるのではないかとも思う。考えようによっちゃ、日本の社会は“世界”の一歩先を行っている。文化的醸成を経ずして、いっきに超成熟社会へと突き進みつつある、と考えることもできるからだ。ホントは成熟期がイチバン、平安で、住みやすいはずなんだけどね。
少子化、高齢化、人口減、縮小化、製造業の危機、エネルギーと資源不足、自然破壊と畏れ、あけすけな社会市民主義とおそれなき個人主義。ひょっとして未来の地球人類に起こりうる全てが今、日本で起こりつつあるのかも知れない。日本のローカルスタンダードこそ、グローバル化のヒント。発想の転換が必要だ。
というわけで、今年もガイシャの1年を振り返ってみたい。魅力的なクルマの数では、国産車よりも輸入車が圧倒的に上回った。去年もそうだったし、来年もきっと、そうだ。否、そろそろ国産車にも目立ってきて欲しい。やっぱり誇らしい自国車の存在こそが、われわれのような仕事にとって、イチバンのモチベーションになる。いくつかその期待はあるのだけれども、そちらの詳細は是非、国沢兄のサイトでご確認を。
では次ページから、毎年恒例、1年をクルマを通じて、振り返ってみる……。