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2011年注目記事ランキングからわかる住意識の変化(2ページ目)

2011年も後わずかとなりました。今年は東日本大震災や台風を経験し、住意識に大きな変化が現れた年でした。「住まいの性能・安全」カテゴリで今年注目された記事のラインナップを見てみると、住まいで重視する項目に変化があったことがわかります。今年最も読まれた記事のランキングを見ながら「住まいに今求められているものは何か」を見てみましょう。

井上 恵子

執筆者:井上 恵子

住まいの性能・安全ガイド


室内の家具・家電の転倒防止対策

専用グッズがなくても家具を転倒しにくくする方法もある。

専用グッズがなくても家具を転倒しにくくする方法もある。

震災時、震源から遠く離れた関東地方でも震度5強を観測し、室内の家具や家電が転倒し被害が発生しました。

明暗を分けたのは「あらかじめ転倒防止対策を取っていたかどうか」でした。震災後は余震が続く中、一時的に家具の転倒防止対策グッズが売り切れ品薄状態になりました。第8位と7位には家具・家電の転倒防止対策の記事がランクインしました。

 

第8位 今すぐできる余震の備え 家具転倒防止篇
専用グッズが入手できるまで、取りあえず「今すぐできる」家具の転倒防止対策を取り上げました。背が高く奥行きが浅い本棚や食器棚は特に倒れやすい家具なので、それらが倒れにくくなる応急措置や中身の詰め方などをまとめました。

第7位 テレビ・パソコン、家電の地震対策
7位にはテレビやパソコンなど家電の転倒防止対策の記事がランクイン。家電には突っ張り棒やL型金具といった一般的な転倒防止グッズが使えないため、大企業でもパソコンの転倒防止に導入している「耐震マット」に注目。どのような家電に使えるか、適切な使用方法などをご紹介しました。耐震マットは家電の足元を固定する方法ですが、大型で重量のある家電は上部もチェーンや鎖で固定することをお勧めします。

 

マンションの耐震性能、免震・制振(震)構造

東日本大震災発生時、都心部の高層マンションの上階では大きな横揺れが起こり、倒壊・崩壊はしないものの、住む人に大きな恐怖を与えました。どの程度の揺れまで耐えられるのか等々、マンションそのものの耐震性能についてや、阪神淡路大震災後に導入が増えてきた地震時の揺れをカットするという免震構造、制振構造についても注目が集まり、マンションの耐震性能、免震・制振構造に関する記事が3つトップ10に入りました。

性能評価付なら基準の1.25倍、1.5倍の耐震性を評価できる。

性能評価付き住宅なら基準の1.25倍、1.5倍の耐震性を評価できる。


第6位 あなたのマンション、地震に耐えられる?
こちらの記事は、建設された年代や構造躯体の状態、立地などから地震に対し安全なマンションの見極め方をまとめました。比較的新しい建物でも、軟弱地盤に建っていたり、手抜き・欠陥工事をしていれば大地震に耐えられない可能性があることをお伝えしました。

第4位 大地震に見るマンションの耐震性能
第4位に入ったこちらの記事では、日本や世界で過去にどのような大地震がありどのような被害が出ていたかを振り返り、現在のマンションの耐震基準を詳しく解説しました。また、建築基準法で定めるよりも高い耐震性を持つ建物の見極め方として「住宅性能表示制度」を利用したマンションの例、免震構造のご紹介などをしています。

第3位 地震に強い構造はこれだ!マンション編
マンションの耐震性能についての関心の高まりを受け、一般的な耐震構造と免震構造、制振構造の違いを解説した記事が第3位にランクインしました。地震が起こった時に建物が踏ん張る方法が異なっていることや、それぞれの構造のメリット・デメリットをまとめました。揺れをカットする点で優れている免震構造ですが、採用するには地盤や建物形状などに向き・不向きがあり、必ずしも全ての物件で効果を発揮するわけではありません。条件にあった方法で耐震性を発揮できるような計画が取られているかどうかが大切です。

次のページでは第2位、第1位にランクインした記事をご紹介します。

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