費用は「住まい探しの費用」をはじめ全般的に減少
全国大学生活協同組合連合会のデータによると、2011年に入学した大学生の受験から入学までにかかった費用は国公立大で147万円、私立大で153万円でした。前年に比べると、国公立大で4万5100円、私立大で17万6200円も減り、大学受験でも「節約」が進んでいるのがわかります。
下宿生にとって負担になる住まい探しも2万2900円のダウンで、敷金や礼金のない物件を探す傾向が強まっておるためでもあると見られています。
進路別入学までにかかった費用
入学までにかかる費用は削減傾向に
国公立 1,082,900円(前年比+8,800円)
私立 1,247,900円(前年比-102,300円)
国公立文科系 1,062,900円
国公立理工系 1,105,100円
国公立医歯薬系 1,053,900円
私立文科系 1,113,600円
私立理工系 1,386,800円
私立医歯薬系 2,176,100円
<下宿生>
国公立 1,744,400円(前年比-88,900円)
私立 1,999,800円(前年比-183,800円)
国公立文科系 1,717,300円
国公立理工系 1,749,600円
国公立医歯薬系 1,827,100円
私立文科系 1,947,000円
私立理工系2,010,700円
私立医歯薬系2,969,300円
費用面の準備や工夫
学費を捻出する方法としては、複数回答ですが、学資保険(60.0%)、奨学金(38.4%)、貯蓄の取り崩し(29.0%)など。実際にかかった費用に関しては、「予算通り」と答えたのは47.4%、「予算よりかかった」と回答したのは39.8%。特に下宿生の方に、予算を超えたと回答した人が多かったようです。
費用面で準備したこと
「学資保険に入った(入っていた)」60.0%
「奨学金を申請した(する)」38.4%(自宅生31.8%・下宿生42.7%・寮生60.9%)
「貯蓄を切り崩した」29.0%(自宅生25.8%・下宿生32.5%・寮生25.8%)
下宿生のみ「部屋代が安い住まいに決めた」(25.6%)
「価格の安いものを購入した」(24.9%)
大学選択で自宅通学が重要な条件に
自宅生のうち、受験大学を選択する際に「自宅からの通学圏を条件とした」人は46.2%、さらに、「条件としたが、最終的には本人が判断した」が28.1%と、計74.3%の保護者が「自宅通学」を提示しています。特に自宅生の女子は「最終的には本人が判断した」も加えると79.6%と高くなっています。
下宿生の住まい選びの際に女子は「セキュリティ」を重視する保護者が44.8%(男子14.9%)と多く、経済的側面と併せ防犯面でも自宅通学を提示した保護者が多いようです。
下宿生でも「条件としたが、最終的には本人が判断した」が21.6%(男子19.9%・女子24.8%)。