分かりやすさと、複雑さ
モンハン3Gのようなゲームを好むユーザーの要望に答えつつ、でも、複雑になりすぎることは回避しなければいけません。(イラスト 橋本モチチ)
一方、ボタンが増えるということは、ゲームをあまりしない人からすれば操作が難しくなる要因にもなります。ボタンがたくさんあれば、それに伴ってたくさんボタンを使うゲームは増えるでしょうし、実際に使うボタンが少なかったとしても、たくさんあるどのボタンなのかを理解しなければいけません。もっと言えば、ボタンがたくさんあるだけで難しそうな印象を受けることもあるでしょう。
前世代にあたるニンテンドーDSの成功は、既存のゲームユーザーだけでなく、これまでゲームをしなかった人や、昔ゲームをしていたけどついていけなくなってやめてしまった人、あるいは女性のユーザーなどを大きく取り込み成長しました。そう考えると単純にボタンを増やした本体を発売するという判断は、とても難しいかもしれません。
今回、拡張スライドパッドと共にモンハン3Gを年末商戦の目玉の1つとして発売したということは、こういった複雑な操作についてくるゲームユーザーも積極的に取り込んでいくという姿勢の現れです。同時にそれは、任天堂だけでは取り込み切れない、サードパーティーの持つユーザーも掴みたいということでもあります。
スーパーマリオ3DSランド、マリオカート7、モンハン3Gと幅広い層に訴求する強力なタイトルを投入し、グングンと本体普及率を伸ばしている3DS。今後はどうぶつの森やトモダチコレクションの続編といったライトユーザー向けの切り札も控えています。
ゲームの分かりやすさと複雑さの両方にどういう形で対応し、幅広いユーザーの要望を叶えていけるか。それは、この勢いを持続し、さらに躍進するカギとなるかもしれません。
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