ブリュッセルの3つの世界遺産、1つの世界無形文化遺産
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「建築家ヴィクトール・オルタによる主な邸宅群」に含まれているソルヴェ邸のファサード。オルタを支援したソルヴェ氏の私邸として建てられた
■建築家ヴィクトール・オルタによる主な邸宅群
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世界で最初のアール・ヌーヴォー建築といわれるタッセル邸
■ストックレー邸
ヨーゼフ・ホフマンがウィーン工房を指揮して建てたモダニズム建築で、直線的な建築デザインや庭園はもちろん、扉や壁の装飾や照明・家具に至るまで、総合芸術を掲げてあらゆるデザインを取り仕切った。内装の担当はグスタフ・クリムトやフェルナン・クノップフで、クリムトの「ストックレー・フリーズ - 生命の樹」は特に有名だ。
■メイブーム
毎年8月9日に開催されるメイブームは、ベルギーやフランスに伝わる巨人とドラゴンの祭りをまとめて登録した世界無形文化遺産「ベルギーとフランスの巨人とドラゴンの行列(ベルギー、フランス)」の1つに登録されている。聖ローランの日の前日にサンザシ(メイブーム)を飾るお祭りで、巨人やドラゴンの山車が出て、グランプラスへと練り歩く。
グランプラスへの道
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グランプラス西側のギルドハウス。中央が「黄金の木」で、一部はビール博物館になっている。そこから右に「白鳥の家」「星の家」が並んでいる ©牧哲雄
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かなりわかりにく場所にある小便少女
あるいはロンドン、パリ、フランクフルト、アムステルダムなどから陸路でアクセスするのも難しくない。ユーロスターやタリスなどの特急電車で2~3時間程度。
■周辺の世界遺産
すでに紹介したが、ブリュッセルにはブラン・プラス以外に2つの世界遺産がある。アール・ヌーヴォー建築の邸宅を集めた「建築家ヴィクトール・オルタによる主な邸宅群」と、ヨーゼフ・ホフマン設計のモダニズム建築「ストックレー邸」だ。
さらに、ブルージュにも「ブルージュ歴史地区」と「ベルギーとフランスの鐘楼群」の一部、「フランドル地方のベギン会修道院」の一部があるので、この2都市を訪れるだけで6つの世界遺産が訪問可能となる。ベルギーの他の世界遺産も遠くないし、オランダ、フランス、ドイツ、ルクセンブルクなどにも簡単にアクセスできるので、自分なりのルートを作ってみると楽しめるだろう。