自分で見直し自分で管理しよう
今回は、自分の車の利用状況を整理してそれにあわせて見直した事例です。保険料や付帯サービス内容に注目しすぎると、合理的な保険選びができません。また、補償内容や保険の管理について担当者にまかせっきりではなく、自分で把握して自分で管理する心構えが大切です。■相談事例調査
調査会社:エフピーリサーチアンドコンテンツ株式会社
調査対象:自動車保険の相談を受けているFP
調査年月:2011年11月
■相談者属性
記名被保険者年齢:33歳(既婚、子供あり)
性別:女性
職業:会社員
車種・車名:デミオ
使用用途:日常生活・レジャー
使用地域:京都府
免許の色:ゴールド
年間走行距離:4,000km
■見直し前・見直し後の契約内容
<見直し前>
対人賠償:無制限
対物賠償:無制限
人身傷害:5,000万円
搭乗者傷害:1,000万円
車両保険:一般車両保険(免責:事故1回目0万円、2回目以降10万円)
限定条件:なし
年齢条件:30歳以上
その他オプション:弁護士費用等補償特約
■見直し後(更新後)契約内容
人身傷害→3,000万円
搭乗者傷害→なし
車両保険→なし
限定条件→夫婦限定
満期管理は自分で行う、が原則
万が一の時に大切な自動車保険の管理は、まかせっきりにしないで自分で行うようにしよう
ほとんどの自動車保険は1年で満期を迎えます。満期の前には代理店型でもダイレクト型でも保険会社からなんらかの満期の案内通知が届きます。しかし、契約者のほとんどは「そろそろ満期だな」ということに気づくだけで、その後の手続きについてはあまり能動的でないことが多いのです。今回の相談者のように、代理店の担当者がアクションを起こしてこないと継続し忘れということが起きてしまいます。自分の保険は自分で管理することが大前提。たとえ担当者がいたとしても満期は自分で把握しておくようにしましょう。
仮に保険を継続し忘れるとどうなるでしょうか? 結論からいうと満期日から8日以内に手続きを行えば今の等級を継続できます。手続きを行わないとまた新規契約からやり直しになります。ただし、継続手続きをできなかったことが保険会社や担当代理店の過失によるものだった場合など、一定の条件をクリアすれば割引を継承できる可能性はあります。
自動車保険も自分にあわせて設計するもの
自分にあわせて洋服選びをするのと同じように補償内容を考える
生命保険の見直しではその人の家族構成や職業、将来のライフイベントによって必要な保障や保障金額が異なるため、それにあわせた見直しが必要であることが随分浸透しているようです。実は自動車保険も同様で、その人の車の利用状況によってリスクが異なるため、それに合わせて見直しをするといった考え方が大切です。
自動車保険の見直しでは、保険料を安くするとかロードサービスを少しでもよい内容にするなどといった表面的な見直しがクローズアップされがちですが、利用状況にあわせた見直しという考え方をすれば費用対効果が明確で合理的な自動車保険の見直しができます。今回の相談者の場合、車での遠出はなく、夫婦ともに安全運転で事故を経験したことがないそうですので、自動車事故に関するリスクは比較的低いと考えることができそうです。
次のページでは「リスク細分型はリスクが低い人がお得」を紹介します。