自動車保険

実録!自動車保険見直し 利用状況にあわせて見直す(2ページ目)

FPに相談に来た顧客の自動車保険見直し実録です! 今回の相談者は自分の車の利用状況にあわせて上手に補償内容を見直しました。保険料や付帯サービスだけを考えて見直す人が多い中、車の利用状況を考えた参考になる事例を紹介します。

執筆者:石川 英彦

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リスク細分型はリスクが低い人がお得

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リスクが低い人は保険料が安くなるのがリスク細分型の特徴

FPは相談者の現在の等級や利用状況からダイレクト型の保険が適当と考え、現在の補償内容と同じ条件でダイレクト型の商品で保険料試算をしてみました。案の定、保険料が大幅に安くなることがわかりました。

次に補償内容を1つずつ説明して確認すると、運転者の条件は「限定なし」でしたが、夫婦しか運転しないことが明確でした。対人賠償・対物賠償が最も大切であるという考え方はありましたが、自分たちのケガについては最低限で問題ない、また、購入から6年が経った車両の保険金額が少額になっていることから車両保険の必要性も高くないことがわかりました。

現在の自動車保険のほとんどがリスク細分型の自動車保険です。リスク細分型の自動車保険はリスクが低い人は保険料が安く、リスクが高い人は保険料が高くなる仕組みで保険料負担に不公平がないように設計されています。代理店で契約している人でリスクの低い人がダイレクト型の自動車保険の見積もりをすると、保険料の違いが大きくでる傾向があります。今回の相談者もそれに該当したため、まずはダイレクト型で見積もりを行いました。「リスクが低い人」というのは、
  • 割引等級が大きい人(18等級、19等級、20等級など)
  • 車をあまり運転しない(走行距離が少ない)
  • 年齢が30歳以上
  • 車を運転する人が限られている(夫婦とか本人だけとか)
  • 無事故無違反
などを満たす人のこといいます。

また車両価格も見直しにおいては大切なチェック項目です。年式が古くなり車両価格が低くなれば、実質経済的なリスクも小さくなることから車両保険の必要性を考え直すことができるでしょう。数十万円の車両価格であれば、車両保険に加入しないという考え方もできるでしょう。

ちなみに車両保険の補償額は型式・年式・グレードによって、「自動車保険の車両標準価格表」によって設定できる金額の幅が決まっています。また、車両価格表に記載されている価格は現在から過去8年までの間に新車登録された車両の価格であって、それより古い車両になると同年式・同グレード・同走行距離相当の中古車相場の金額(いわゆる時価金額)で設定することになります。ただし、古い車(10年以上前)になると保険会社によって価格を設定できるところやできないところがあったり、設定できても価格に違いがあったりします。
 

担当者がいても任せっきりは禁物

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任せっきりではなく自分で保険を考え管理することが大切

相談者は自分の車の利用状況を考え、車両保険はなし、搭乗者傷害保険をなし、人身傷害補償の金額を下げる、というように自分の車の利用状況にあわせて最低限の補償に見直すことにしました。

ダイレクト型を選択することでさらに保険料が安くなることが明らかでしたのでお勧めしましたが、補償内容を限定したことで代理店型でもこれまでに比べてかなり保険料が下がったことと、相談者が重視したのは担当者が付くということだったのでこれまでどおり代理店型で契約をすることにしました。もちろん今の代理店には不信感もあったのでFPが紹介した代理店に切り替えることにしました。

今回の相談者は自分の車の利用状況にあわせて上手に補償内容の見直しができたと言えるでしょう。どこで手続きするかということについてはニーズが明確で「誰に契約を預けているか」ということが大切だったようです。このように契約の窓口をしてくれる担当者で保険や保険会社を選ぶ傾向がまだまだ根強いようです。現在では複数社の保険を取り扱う代理店が増えていますので、同じ代理店でも保険の選択肢が増えています。

ただし、注意していただきたいのは担当者が生涯一緒であるとは限らないことと、担当者がいることで任せっきりになってしまうことです。担当者も多くの顧客を抱えているためどうしても細やかなところまで目が行き届かないこともあります。保険は万が一のために加入する大切な道具です。内容や使い方については自分でしっかり把握することが大原則です。万が一の時は担当者が助けてくれるのではなく保険が助けてくれることを忘れずに。
※本件ガイドが提供する記事は、特定の保険商品の募集を目的としたものではありません。また、掲載される情報の著作権は株式会社オールアバウトが有し、各国の著作権法、各種条約およびその他の法律で保護されています。
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