いまできることをすべてつぎ込んだ、スズキの本気

突如スズキがJC08モード燃費で30.2km/Lというミラ イースを凌ぐモデル「アルト エコ」を発表した。事前情報全くなし。普通なら発表日以降、今月であれば11月26日発売の自動車専門誌の新刊に掲載してもらうため資料を出すものの、今回行わず。本当の超抜き打ちである。よほど存在を隠したかったのだろう。
30km/L越えの低燃費を誇る、スズキの「アルト エコ」。12月13日発売予定

30km/L越えの低燃費を誇る、スズキの「アルト エコ」。12月13日発売予定


この手の低燃費車、新型車から出すべきだろうが、タイミング的に適当なモデルがない。そこで現行型アルトのバリエーションモデルというアプローチを取ってきた。とはいえ、そう簡単に30km/L越えの低燃費車など作れない。ダイハツも「スズキが追いつくには1年掛かると思います」と言っていたほど。

内容を見て驚く。例えば燃料タンク。燃費計測テスト時の車重を軽くするため、何と容量をたった20Lとしたのだ(標準のアルトは30L)。おそらく実燃費は20km/L前後。300kmくらい走ったあたりで残量警告灯が点くだろう。そのくらい思い切ったことをしないと燃費は向上しない。

その他、エンジンはMRワゴンから搭載し始めた新世代タイプとし、CVTを内部抵抗から見直している(オイルの粘度まで低くした)。もちろんミラ イースと同じ完全停車する前に稼働するアイドルストップを標準装備。車軸ベアリングの抵抗や、ブレーキパッドとディスクの引きずりまで低減させた。

前述の車重はトータルで20kg減とした結果、ミラ イースの930kgに10kgまで迫っている。空気抵抗を減らすべく車高15mmのダウン。タイヤは既存のスペックじゃ燃費改善が届かなかったのだろう。新設計の低転がりスペックを採用。「考えられることは全てやった」という仕上がりだ。