疲労を取り除くキーワードは「血流」

ジョギング

運動後には疲労物質をすばやく取り除くことが必要

運動を行うと使われた筋肉には負荷がかかり、疲労物質がたまったり、筋線維に細かなキズがついたりといったことが起こります。かなり激しい運動を行ったときはそれが筋肉痛として現れるようになります(参考ページ:筋肉痛を克服!予防と対処法教えます)。疲労物質や筋肉痛を引き起こす化学物質などは、身体全身をめぐる血液にのせて運び、適切に分解されることでより早く体外に排出できるようになります。

運動をした後にそのまま身体を放置しておくと、今まで活発に使っていた筋肉の血流はゆるやかに減少し、疲労物質などの分解過程も遅くなってしまうため、疲労感が残ったり、ひどい筋肉痛が現れたりします。運動後にも血流を良くしておくことが、自分でできるケアのポイントです。

アクティブレストのススメ

アクティブレストという言葉を聞いたことはありますか? これは積極的休養といって、適度な運動を行うことによって使った筋肉から疲労を取り去る休養方法のことを指します。スポーツ選手が休日にいつもの練習ではなくウォーキングやジョギング、水泳等の軽めの運動を行い、疲労を取ることなどはまさにアクティブレストと言えるでしょう。

この原理を上手に活用し、運動後に軽めの運動を行うことで疲労を軽減させることが出来ます。具体的には気持ちいいと感じる程度のジョギングやウォーキングがオススメです。時間は10分~15分程度を目安とし、それぞれの状況に合わせて行うようにしましょう。時間がない場合は5分程度でもOK。その後、クールダウンとしてのストレッチへと移行します。

身体が温まっている時に筋肉を伸ばす

腰部のストレッチ

運動後や入浴後の体が温まっているときに体を伸ばそう

クールダウンではおなじみのストレッチですが、運動後の身体が温まっている時に行うようにしましょう。身体が冷えてしまうと筋肉の柔軟性が低下し、そのまま伸ばすことで逆に筋線維を痛めることにもなりかねません。寒い時期に屋外で行うときは、身体が冷えないようにウォームアップジャケットを羽織るなど保温対策を行いましょう。風が強い日などはさらに身体が冷えやすいので、ストレッチを行うときに屋内に移動することも検討しましょう。運動後、軽くウォーキング等を行った後に身体を温めた状態でストレッチを行うことが理想的です。

また帰宅してからは、入浴後にストレッチを行いましょう。湯船につかって入浴することで身体を外から温め、血行が良い状態を保つことができます。この状態でストレッチを行うと筋肉の柔軟性を改善させるだけでなく、疲労物質等をすみやかに分解することにつながります。かなり激しい運動をした場合には、湯船の中で軽くふくらはぎなどをほぐすようにすると、翌日の筋肉痛がある程度軽くなることが期待できます。

運動後の疲労や筋肉痛を軽減させる食べ物

運動した後は心地よい空腹感とともに食欲が旺盛になりますが、このときに食べるものにも気を使うと、さらに身体のコンディションが良くなり、疲労回復や筋肉痛の軽減をサポートします。具体的な栄養素について解説します。

【たんぱく質】
筋肉の元となる栄養素がたんぱく質です。運動後は筋線維に細かなキズが生じているので、それを修復するためにたんぱく質は不可欠です。肉類、魚類、卵、大豆、乳製品等、たんぱく質を多く含む食材を選んで食べるようにしましょう。また運動するためのエネルギーを生み出すときに必要な栄養素であるビタミンB1。豚肉やハム、レバー、うなぎなどはたんぱく質とビタミンB1を同時に取ることができ、疲労を軽減する効果が期待できます。

【BCAA】
たんぱく質を構成しているものは20種類のアミノ酸です。この中の9種類については必須アミノ酸と呼ばれ、体内では合成されず食事により摂取しなければならないアミノ酸があります。さらに必須アミノ酸の中には筋肉痛を軽減させる効果があるといわれているアミノ酸、バリン、ロイシン、イソロイシンがあります。これら3種類を総称してBCAA(分岐鎖アミノ酸)と呼びます。BCAAはたんぱく質の構成要素ですので、たんぱく質を含む食材(肉類、魚類、卵、大豆、乳製品等)に多く含まれます。BCAAは運動後に起こる筋線維の損傷に効果があると言われており、運動後に補給することで筋肉痛の軽減に効果があると言われています。

【クエン酸】

グレープフルーツジュース

ジュースをうまく活用してクエン酸をとろう

クエン酸は主にオレンジ、レモン、グレープフルーツ等の柑橘類に含まれる酸味成分で(すっぱいと感じるもの)、エネルギーをつくり、疲労物質の生成を抑える働きがあると言われています。お酢や梅干しなどにも含まれ、ビタミンB群とともに取ると疲労回復、筋肉痛改善にさらに効果があがります。オレンジジュースやグレープフルーツジュースなどをうまく利用すると手軽に摂取することができます。ただしクエン酸は過度に摂取すると胃腸に負担をかけますので、普段の食事の中にバランスよく取り入れるようにしてください。

運動後に自分でできるケアを実践するだけで、疲労回復、筋肉痛の軽減につながり、また次回の運動への意欲が高まります。ケガを予防し、健康的に楽しく運動を続けるためにも、運動後のセルフケアをぜひ行ってみてくださいね。

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