パワー全開のキュートな新ヒロイン『ラーメンちゃん』登場!
様々な分野で活躍する人に密着取材しながら、その人を紹介する毎日放送のドキュメンタリー番組『情熱大陸』をご覧になったことがありますか? 2011年6月26日に大阪在住の絵本作家・長谷川義史さんを取り上げた同番組の中で、1冊の絵本が描かれました。そして、その絵本を見た被災地の子どもたちに、弾けるような笑顔が浮かんだことが、番組を見たたくさんの人たちの間で話題となりました。子どもたちに笑顔を届けたその絵本こそ、今回ご紹介する『ラーメンちゃん』です。ラーメンちゃんはこの作品の主人公で、楽しい言葉遊びを繰り返しながら、未来を担う子どもたちへ熱いメッセージをおくり続けるとっても可愛い新ヒロインです。
絵本作家と石巻の小学生の交流から生まれたオモロイ絵本
鮮やかなオレンジ色のラーメンどんぶりを顔に持ち、ピンクのトップスとチェックのスカートのコーディネートがとてもキュートな主人公、それがラーメンちゃんです。ラーメンちゃんは、容姿が可愛いだけではありません。群を抜くユーモアのセンス(?)と、子どもたちを愛する心を持ったニュー・ヒロインなのです。
ラーメンちゃんは、泣いている子や独りぼっちの子、元気のない子を見つけては声をかけていきます。ラーメンのなるとを持っては「なんとかなるとー」、しなちくを見せては「しなちーく よろちーく」などと、おやじギャグを連発しながら、ブルーな気分の子どもたちを次々と笑顔に変えていきます。
もちろん、そんなおやじギャグばかりではありません。最後には、思いもつかないやり方で未来を担う子どもたちにエールをおくります。希望の明日を目指す子どもたちに「こどもたちGO(ゴー)」と力強い声をかけていくラーメンちゃんの「とっておきの方法」って何でしょうか? ラーメンの○○を上手に使って未来への架け橋を作っていくその方法は、長谷川さんらしいあっと驚く方法です。 どうぞ絵本を手にとってお楽しみください。
もともとこの作品は、絵本作家の長谷川義史さんが被災地石巻市の釜小学校の子どもたちのために作った作品です。実は、長谷川さんと釜小学校の子どもたちには、かねてから交流があり、長谷川さん作の人気絵本『いいからいいから4』において、家に忍者が訪ねてくるという奇想天外なストーリーの発想のヒントを提供してくれたのが、釜小学校の子どもたちなのだそうです。
東日本大震災の後、音信不通となっていた釜小学校の先生から連絡を受け、長谷川さんは子どもたちの為に、すぐに『ラーメンちゃん』を描いて手製の絵本を作り、それを携えて釜小学校に読み聞かせに向かったということです。
もしかすると、釜小学校の子供たちのために、ただ1度だけ読まれて終わりになったかもしれない『ラーメンちゃん』が、出版を望む多くの声に後押しされて、私たちの手許に届いたことを嬉しく思います。長谷川さんと釜小学校の子どもたちとの交流から生まれた2冊の絵本を大切に読み継いでいきたいものですね。
【書籍DATA】
長谷川義史
価格:1260円
発売日:2011/9/15
出版社:絵本館
推奨年齢:4・5歳くらいから
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※ 『ラーメンちゃん』の売り上げの一部は、出版社を通じ、東日本大震災の復興支援金として寄付されます。