ピン「G20」発売の衝撃!
今年の9月に発売されたPING(※以下 ピン)のNEWモデル「G20」。7月に行われた今年の全英オープンでも多くのプロが使用。「前作のものを超えない限り、新しいクラブを発表しない」というコンセプトをもつピンだけに、発売前から大変注目されていたモデルです。
ピンは、50年以上の歴史を持つメーカー。創業者のカーステン・ソルハイムによって、「Answer」や「EYE2」など画期的なクラブを次々に生み出し、現在もテクノロジーを駆使した革新的なメーカーというイメージが強くあります。最近では、契約プロの活躍も目立っています。
「G20」は、ドライバー、FW、ハイブリッド(ユーティリティー)、アイアンのフルラインナップ。
ピンの特徴でもある「forgiveness」(ミスへの許容性)が大きい、多くのゴルファーにマッチしそうなクラブです。
しかし、なんといっても驚いたのがその価格。
ドライバーのメーカー希望小売価格が、38,850円。FWは、25,200円。スチールシャフト装着モデルでハイブリッドが、16,800円。アイアンが、6本セット66,150円です。
ドライバーの価格は、メーカー希望小売価格で8万円前後のものと、6万円前後のものが、この10年間主流でした。
前者はダンロップのゼクシオをはじめ、ヤマハ、ヨネックス、ブリヂストンのツアーステージなど。後者は、テーラーメイドやマグレガーなどが代表的なところ。少なくとも5万円を切るものはほとんど存在しませんでした。
ドライバーの定価が38,850円となると、割引があれば3万円前後で、新製品のドライバーが購入できることになります。ユーザー心理としては、この価格差はかなり大きいと思われます。
この販売価格の設定は、全世界どこで購入しても同じ価格になるようにというピンの戦略とのこと。地域による価格のギャップを失くし、グローバル価格での展開を、他のメーカーに先駆けて行ったといいます。
アメリカでの「G20」ドライバーの価格は、300ドル程度。現在は、円高傾向が強いためまだまだ価格差はありますが、それでも画期的なことです。
現状、クラブの価格は、地域によって異なります。
例えば、アメリカ市場では、ドライバーの売価は、299ドルと399ドル程度で販売されているものがほとんど。高級なシャフトを装着したものが、500-600ドルくらいで販売されています。日本市場よりもかなり安価なのです。
ヨーロッパ市場は、アメリカと日本の間くらいの価格、アジア圏は例外もありますが、日本よりもさらに高額である場合が少なくありません。
ピンは、世界中のプロゴルファーと契約し、販売網を持つメーカー。規模が大きいメリットを生かして、こうしたグローバル価格戦略を今後も進めていくものと思います。