一人暮らし/一人暮らしの引越し・初期費用

一人暮らしに親が大反対。さて、どう説得する?

憧れの一人暮らし。「はじめてみたい」と親に切りだしたけれど、「できるはずがない!」と大反対を受けてしまいました。さて、あなたなら、どうやって説得しますか? 親御さんに納得してもらえる一人暮らしのはじめ方を考えます。

河野 真希

執筆者:河野 真希

一人暮らし・簡単一汁三菜レシピガイド

憧れの一人暮らし。「はじめてみたい」と親に切りだしたけれど、「できるはずがない!」と大反対を受けてしまいました。さて、あなたなら、どうやって説得しますか? 親御さんに納得してもらえる一人暮らしのはじめ方を考えます。


どうして一人暮らしに反対していると思いますか?

悩み

一人暮らしすることを反対されたら…。諦める? 家を飛び出す? 説得する? あなたなら、どうする?

私が初めて一人暮らしをしたのが25歳のとき。両親に話をしたときは強い反対を受けました。勤務先が遠いわけでもなく、家事や炊事も手伝わず、すっかり頼りきりの生活。恋愛にも悩みを抱えていて、そのことを両親に話したわけではなかったのですが、何かしら感じることがあっただろうと思われ、さぞ不安定な様子に見えたことでしょう。

その後、何度か話し合いを重ねて、半ば無理やりに了承をもらっての一人暮らしのスタート。両親はさぞかし不安だったのではないか、と今でこそ思いますが、その当時は自分が家を出たいという思いでいっぱいで、両親の気持ちを考えることなどできませんでした。これは、私の反省です。

もしこれから一人暮らしをはじめたいなら、「どうして認めてくれないの!」「もう大人なんだから、とやかく言わせない!」と憤る気持ちをちょっぴり抑えて、まず親御さんがなぜ反対しているのか考えてみましょう。そのためにまず、あなた自身の生活をよく振り返ってみてはいかがでしょうか。

お給料のほとんどを遊びや趣味で使いきっていませんか。掃除や洗濯、料理など、家事を任せきりではないでしょうか。恋愛に夢中になりすぎて、自分を見失っていないでしょうか。毎朝出勤ギリギリの時間に起こしてもらっているのに、急に一人でも大丈夫なんていっても信じてはもらえないでしょう。普段から親御さんに頼った暮らしをしていれば、不安に思うのは当然です。あなたの生活態度に問題があるなら、そこは改善する努力が必要でしょう。

また、親御さん自身があなたと離れたくない、寂しいという気持ちから反対することもあるでしょう。その場合は解決が難しいかもしれませんが、ただ感情のぶつけ合いにならずに、その気持ちに寄り添った説得の方法があるはずです。

次は、親を説得するために知っておきたい一人暮らしをすることのメリット・デメリットを考えます。

一人暮らしの良いところ、悪いところって?

目覚まし時計

一人暮らしをすれば、朝寝坊しても、誰も起こしてくれません。当たり前のことですが、あなたは大丈夫?

これまで家族と一緒に暮らし、生活にかかわることを任せていたなら、一人暮らしをすることは生きる力を身につけるための良い機会。できることなら誰しも一度は経験すべきだ、と私は思っています。

例えば、経済観念や家事力。生活するためにどれだけお金がかかるのか、家をきちんと整えておくためにはどれだけ時間がかかるのかなど、生活の基本を何も知らないまま結婚をしたり、歳を重ねてからいきなり何もかもやることになるというのは、むしろ大変なこと、怖いことではないでしょうか。自分の判断で暮らしを作り、自分の決断で暮らしを進めていける経験と自信は持っておいて、絶対に損はないものです。

ただし、その反面、一人で暮らすというのは大変なこと。単なる憧れだけではじめられるものではないことも自覚した方がいいでしょう。

まず、一番に挙げられるのがお金の問題。『一人暮らしの生活費』の例からとって計算すると、1ヶ月に15万円かかるとすれば、年間で180万円。しかも、決して贅沢な暮らしではありません。また、一人暮らしをはじめるときは部屋や引越などの初期費用も必要です。お金の用意がないのであれば、容易に一人暮らしをはじめたいとは言えませんよね。

また、食生活や生活リズムなどが崩れても、誰かが立て直してくれるわけではありませんし、注意してくれるわけでもありません。自分を管理する力がないと、なし崩し的にだらしない暮らしになってしまう危険があります。一人でいることの寂しさや不安とも上手に折り合いをつけていかなければいけません。親御さんから「本当に大丈夫なの?」と問われて、あなたはちゃんと胸をはって、YESと答えられるでしょうか。

なぜ一人暮らしをしたいのか。単に「職場に近いから」「家から出たいから」という利便性や感情的な理由だけでなく、自分がその暮らしでどう成長できるのかといったメリットを踏まえて、一人暮らしをしたい理由を考えてみましょう。

次は、親をどう説得するのか、具体的な方法について考えてみます。


未来の一人暮らしの生活をプレゼンテーションしてみよう

お金

お金や部屋、家事のことなど、自分がどのように生活をしていくつもりなのか、親御さんが安心できるようプレゼンしてみましょう

それでも、やっぱり一人暮らしがしたい。自分の稼ぎがしっかりとある成人ならば、親の反対を振り切って飛び出していくことも可能かもしれません。ただし、一人暮らしをしたからといって、たった一人で生きていけるわけではありません。何かあったときに支えになってくれるのは、やっぱり家族。できることなら、お互いに納得した状態で家を離れきたいものです。

親御さんがどんなことを不安に思っているのか、なぜ反対しているのかがわかったら、それを打ち消せるような材料を揃えましょう。例えば、お金の心配をしているのであれば、現在のお給料や貯金がいくらあって、そのうち家賃や生活費をこのくらい検討しているなど、プレゼンテーションしてみてはいかがでしょう。「その見積もりじゃ甘い」と言うなら、人生の先輩として教えを乞うて、巻き込んでしまうというのもアリかもしれません。

また、家事ができることを示すのも必要です。反対されたから急に手伝うというのも白々しいかもしれませんが、本気で一人暮らしをしたいというのであれば、態度で示すしかありません。休日の家事を請け負ったり、わからないことは聞くなど、この際、思いっきり努力する姿を見せつけて、その本気度を表しましょう。

反対する理由が「寂しいから出てほしくない」「結婚前に家を出るのは許されない」といった感情や価値観のぶつかり合いという場合は説得も難航するかもしれませんが、そういった場合は一人暮らしをする上でのルールを提示してみるのもひとつの手です。例えば、定期的に連絡をすることや時々部屋に親を呼ぶことなどの約束をしてみてはいかがでしょうか。

初めての一人暮らし、親にどう伝えた?』という記事の中では、三人の女性に親へ一人暮らしを話したときの経験を語っていただいています。ぜひ参考にしてください。


いつまでも親に安心を届ける気持ちを忘れないように

電話

一人暮らしをしても、定期的に連絡をして。誕生日や記念日の贈り物も喜ばれます

一人暮らしをはじめると強く感じるのが、親への感謝の気持ちではないかと思います。今まで当たり前のようにやってもらっていたことを自分でやってみたときに、それがいかに大変なことだったのか、自分が何も知らなかったことに気づくことでしょう。自分の意志を通して家を出たのであれば、その大変さときちんと向き合い、親御さんが心配することのないような暮らしを作り上げていくことが、その気持ちに報いることなのではないのかな、と私は思います。

離れて暮らしていても、家族は家族です。定期的に連絡をするなど、気遣うことも忘れずに。「一人でもきちんとやっているよ」という安心を届けるよう心がけましょう。
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