家族間の交流が生まれやすい間取りとは
今回ご紹介する間取りは「(間口が広い)ワイドスパン型」で見られるマンションの間取りの一例です。ワイドスパン型住戸は南面3室が可能となり、奥行きも浅く全体として明るく、廊下の面積も少なくてすむ、というメリットがあります。その中でも、今回取り上げた【図1】の間取りは、リビングダイニングが中心に据えられており、各室とリビングが動線的につながっていることで、家族間の交流が生まれやすい間取りとなっています。
この間取りの特徴を見ていきましょう。
特徴1:リビング中心の間取り
間取り全体の要(かなめ)となっているのが中心にあるリビング・ダイニングです。洋室1、洋室2、和室、とどの個室にアプローチするにもリビング・ダイニングを経由します。従って、リビングにいれば家族みんなの気配を感じることができ、そしてこのリビングに自然と家族が集まってくる、そんな間取りになっています。最近ではリビングインの子ども室に人気がありますが、このような室構成であれば「子どもが帰宅したことすらわからない」という事態は避けられそうです。
特徴2:孤独を感じないキッチン
そして次にキッチンの位置です。図中の矢印で示したように、キッチンにいても、リビング・ダイニング、和室、洋室2の3室が見渡せます。そのため、調理中でも子どもの様子を見守ることができること、キッチンで家事をしていても、リビングにいる家族とのコミュニケーションが取りやすく、孤独を感じることもなくて済むでしょう。特徴3:家事ラク間取り
家事動線を検証してみましょう。キッチンには洗面所(パウダールーム)が隣接しており、キッチン⇒洗面所⇒ユニットバスの家事動線が最短となっています。これこそ調理しながら洗濯し、子どもの入浴のお世話や風呂掃除などができる「究極の家事ラク間取り」です。動線がコンパクトなので家事時間が短縮でき、忙しいお母さんは助かりますね。特徴4:広々間取り
この間取り例は専有面積が70m2、3LDKなので、余裕はあまりないはずなのですが、廊下の面積を最低限に抑えているためゆとりが生じ、専有面積のわりに各室面積が広く取れています。また、収納部分(グリーンの部分)も充実しています。面積を最大限有効活用していること、これが4つ目の特徴です。まだまだ特徴があります!次のページで。